フェリペ・マッサ(フェラーリ)のマネジメントチームに所属するひとりが、マッサとウィリアムズの5年契約報道を「ただの幻」と言って否定した。
『O Estado de S.Paulo(オ・エスタード・ジ・サンパウロ)』が報じたもので、ブラジルのウェブサイトが24日(木)に伝えた記事を一蹴したのは、マッサのマネジャーであるニコラ・トッドと行動を共にするアレッサンドロ・アルニ・ブラビだ。
「確かに2014年にウィリアムズで走るのはよい選択肢とフェリペは言ったが、まだ何も決まっていない」
「第一、今どき5年契約なんて誰がサインするかな?」
「セバスチャン(ベッテル/レッドブル)は2年更新した。ルイス(ハミルトン)はメルセデスAMGと3年契約だ。ところが、(この記事は)情報に何の根拠もない。それどころか、交渉に(悪い)影響を及ぼしかねないよ」
「我々にとってウィリアムズは単に数あるシナリオのひとつだ。ロータス、フォース・インディア、ザウバーとも話をしているよ」
「しかし、まだ契約年数やチームとの関係の詳細についてを詰める段階にはない」
それでも、うわさではマッサがウィリアムズに加入したらスポンサーにブラジルの石油会社ペトロブラスが付き、代わりにパストール・マルドナードとスポンサーであるベネズエラの石油会社PDVSAがチームを去るのだという。
こうした憶測についてマルドナードはインドGPであまり否定しようとしない。
「もし僕がチームを去ると決めたら、きっと誰かが空席を埋めるだろう。フェリペが(F1を)続けられるといいとは思うけどね」と、マルドナードは『EFE通信』に語る。
「まだ何も決まっていないよ。シーズンが終わるまで待ってくれ」と言うマルドナードだった。
ウィリアムズのチーム副代表クレア・ウィリアムズは、マッサとの関係について『Totalrace(トータルレース)』に、次のように話している。
「来季の布陣について、まだ話す段階にはありません。だからそうしたうわさにはコメントできません」
「まったくの当て推量です」と話すウィリアムズだが、マッサの運転技術やF1での経歴、経験は認めている。
「これまでフェリペはF1に大きな足跡を残しています」
「経験あるドライバーで、ウィリアムズは、フェリペのような才能豊かなドライバーには常に注目しています」
「しかし今のところ、チームは2人のドライバーと契約しているし、彼らの働きは見事です」と言うウィリアムズ。フィンランド人ルーキーのバルテリ・ボッタスへの評価は高い。
その一方でウィリアムズは、ネルソン・ピケ、アイルトン・セナ、ルーベンス・バリチェロといった名前を挙げ、チームとブラジル人ドライバーの歴史について言及。うわさを静めるどころか、これではかえって逆効果だ。
「我々は過去に素晴らしいブラジル人ドライバーたちを擁してきました。彼らとは常によい関係を築いています」
「きっとチームもドライバーもF1に対する情熱は同じなのでしょう。お似合いの組み合わせだと思います」
もっかベネズエラではスポーツに絡んだスキャンダルが世間を騒がせているが、ウィリアムズは、マルドナードのスポンサーシップへの影響を懸念する声にも動じない。
「PDVSAと契約していますが、我々が知る限り、捜査はこちらに及びません」