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エクレストン、ベッテルはセナよりも上

2013年10月25日(金)12:53 pm

元F1ドライバーのゲルハルト・ベルガーは、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)が現在のF1グリッド上でナンバー1ドライバーだと考えている。また、F1最高権威のバーニー・エクレストンに至っては、ベッテルがF1史上最高のドライバーかもしれないと発言した。

27日(日)のF1インドGP決勝で、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)が優勝もしくは2位でフィニッシュできなければ、ベッテルのドライバー選手権4連覇が確定する。

この優勝により、『Bild(ビルト)』紙は、ベッテルが500万ユーロ(約6億7,000万円)のボーナスを手にし、レッドブルのスタッフも従来の給与とは別に1人あたり1万2,500ユーロ(約168万円)の臨時ボーナスを手にするだろうと報じた。

ベッテルがトロロッソ時代の2008年にF1初勝利を挙げた際、チーム代表を務めていたベルガーは、ベッテルが今ではすっかり一流のドライバーに成長したと考えている。

「わたしは常に、ベッテルがフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)より下だと思っていたが、今のアロンソは自分自身のことに集中し過ぎるあまり、不安定になってきた」と『APA通信』に語った。

「アロンソが自分のことで手一杯になっているすきに、ベッテルは次々とタイトルを獲得しているのさ」とベルガーは指摘した。

「ベッテルは、今日のF1で明らかにナンバー1ドライバーだ」

過去にフェラーリで7度F1世界チャンピオンに輝いた元F1ドライバーのミハエル・シューマッハも、最近のアロンソが自分で自分の足を引っ張っているとの見方に同意する。具体的な内容には触れなかったが、『Bild(ビルト)』紙に対し、「彼は、自らいばらの道に身を置いてしまった」と述べた。

さらに、「建設的ではない出来事がいろいろ起きた」とアロンソについて言及した。

レッドブルのチーム代表、クリスチャン・ホーナーもこれに異論はないはずだ。ベッテルのチームメート、マーク・ウェバー(レッドブル)のここ数年の宿命を見れば、ベッテルがいかにずばぬけたドライバーであるかが一目瞭然(りょうぜん)であると言う。

「マーク・ウェバーは、非常に素晴らしいドライバーだ」とホーナーは『Spox』に述べた。

「ベッテルがチームに加入する前、ウェバーは将来のF1チャンピオンだと目されていた。しかし、今シーズンの予選でセバスチャン・ベッテルはマークを14回も上回り、9戦で優勝している」

「もし、すべてがクルマ次第なら、私たちはドライバー選手権で1位と2位にいるはずだ。だが、そうではない」とホーナーは主張した。

「私にとって、セバスチャンはもう、ファン・マヌエル・ファンジオ、ジム・クラーク、ジャッキー・スチュワート、アイルトン・セナ、アラン・プロスト、そしてミハエル・シューマッハらと肩を並べるドライバーだ」とホーナーはベッテルを褒めたたえた。

F1の最高権威、バーニー・エクレストンは、ベッテルがそれ以上だと考えている。

「セナがタイトルをいくつ獲得できたか、私たちには分からないが、ベッテルはおそらく史上最高のドライバーだろう」とエクレストンは『Bloomberg(ブルームバーグ)』に語った。

一方で、ベッテルの独走がテレビの視聴率低下に少なからず影響を与えていることをエクレストンは認めている。

「人々は、ベッテルがすべてのレースで勝ってしまうと嘆いているが、カーレースはいいものだね」

さらに、ベッテルのひとり勝ちをほかのスポーツに例えて次のように話した。

「ロジャー・フェデラー(テニス)やモハメド・アリ(ボクシング)にも少し似ている」

「ベッテルはナンバー1ドライバーだから、人々は彼が負けるところを見たいのさ」

しかし、今シーズンのベッテルは、表彰台でブーイングを浴びる場面も何度か見受けられるなど、人気の面では今ひとつのようだ。だが、シューマッハは、ベッテルよりレッドブル側にこの責任があると考えている。

「伝統的なチーム、つまり、人々の思いの丈と歴史に満ちあふれたブランドのあるチームで勝つ、これぞ究極なんだ」

「もしそうなれば、間違いなくベッテルの状況も少しは変化するだろう」

「彼がフェラーリで同じ成功を収められたかどうかは別問題だ」とシューマッハは認めた。

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