F1参戦に向けた準備が着々と進んでいるとの憶測をポルシェが再度否定した。
ポルシェと言えば、2014年からWEC(世界耐久選手権)に参戦するマーク・ウェバー(レッドブル)の新たな所属先でもあるが、今からちょうど1年前にもF1進出のうわさを否定している。
ポルシェは、コンストラクターズ選手権4連覇中のレッドブルからF1通算9勝のドライバー、ウェバーを引き抜いただけでなく、フリッツ・エンツィンガー(元BMW)、アレックス・ヒッツィンガー(元レッドブルおよびトロロッソ)、マイク・クラック(元ザウバー)、ウルス・クラトル(元ザウバー)ら、F1経験を持つエンジニアを次々と獲得してきた。
ヴァイザッハにあるポルシェの研究所にも、風洞設備付きの世界最先端モータースポーツファクトリーを建設中だ。
『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』のトビアス・ グルーナー記者は、ポルシェが近い将来の「F1復帰の可能性」をちらつかせ、F1からの優秀な人材獲得にこぎつけたのではないかと示唆している。
ポルシェは、一貫してF1参戦を否定しており、広報責任者は今週、同チームが2014年のル・マン24時間プロジェクトとGTレースへ「完全に照準を合わせている」と語った。
さらに、「F1へ参入する予定はありません」と広報責任者は断言している。
しかしながら、ポルシェ社内報の最新版に、ほんのわずかなヒントが隠されているかもしれない。2014年からF1にターボエンジンが復活するため、1980年代にマクラーレンのタイトル獲得に一役買ったTAGポルシェエンジンの開発者であるハンス・メッツァーにポルシェのエンジニアが連絡を取った、とある記事の中で紹介されているのだ。
「この記事には驚いたと言わざるを得ない」と前述のグルーナー記者は述べている。