F1最高責任者であるバーニー・エクレストンが、今後F1レース開催の可能性が消滅したバレンシアがこれまでに使っていた市街地サーキット用資材を、まだ暫定として来年のスケジュールに組み込まれているニュージャージーの主催者に提供することを考えているのではないかと報じられている。
今週、エクレストンはバレンシアから違約金の徴収を行うことなく開催契約を破棄することに合意したと報じられていた。それによりバレンシア州政府は5400万ユーロ(約72億円)に及ぶとされる違約金の支払いを免れることになる。
これに関し、バレンシア州政府知事のアルベルト・ファブラは次のように語っていた。
「われわれが合意したのは、一切の設備をほかのサーキットで使うことはしないということだ」
スペインのスポーツ紙『Marca(マルカ)』は、エクレストンがバレンシアとの間に行った契約解除に関する交渉について、さらにその詳細を明らかにした。
『Marca(マルカ)』の記者であるパウル・フアナレナは、「F1ではすべてのものに値段がある」と書いた。
フアナレナによれば、エクレストンは交渉により、10キロメートル以上に及ぶフェンスやバリアなどを含むバレンシア市街地コースの施設資材を譲り受けることになったという。その価値は数百万ユーロ(数億円)だと見られている。
さらに、フアナレナは、その資材を受け取るのは財政的にひっ迫しているニュージャージーのレース主催者だろうと説明している。
2014年に初開催が予定されているニュージャージーの市街地コースでのF1レースは、現時点では「サーキットの承認」が必要であるという条件付きでカレンダーに加えられている。