13日(日)に行われたF1日本GP(第15戦)の決勝において、フェリペ・マッサ(フェラーリ)がチームから下されたチームオーダーの指令を拒否したことについて、フェラーリはこれを重大視することはないとしている。
今季限りでフェラーリを離れることになるマッサだが、鈴鹿ではフェルナンド・アロンソ(チームメート)の前を走っていたときに担当エンジニアであるロブ・スメドレイからアロンソを先に行かせるように伝えられていた。
スメドレイは無線で「マルチファンクション・ストラテジーAだ。頼むよ」とマッサに伝えていた。
マッサは、その指示に従うこともなければ、返事もしなかった。アロンソはそのだいぶあとで、ホイール・トゥー・ホイールの戦いをしながらマッサを追い抜くしかなかった。
アロンソはレース後、「大ごとにするわけにはいかないよ」と語り、マッサの苛立ちを理解していることをほのめかしつつ次のように語った。
「そうするのが難しいときもあるものだよ。とりわけ、7位とか8位を目指して戦っているときにはね」
「かつてのよき時代のフェラーリに戻って、1位と2位を目指して戦いながら、どちらがレースで勝つのかを決める必要が出てくると嬉しいよ。今、レッドブルがやっているようにね」
「マルチファンクション・ストラテジーA」という指令について尋ねられたマッサは、即座にそれが、従うことを拒否したチームオーダーを意味するものだと認め、次のように語った。
「あれは指示だったよ」
「そういう指示を受けてうれしいわけがない。レースで起こったことは、すべて指示によるものではなかった。彼(アロンソ)はコース上で僕を追い抜いたよ」
「僕たちはサーキット上で戦ったんだ」、とマッサは繰り返した。
さらに、マッサは『Speedweek(スピードウィーク)』へ次のように続けた。
「僕はこれまで、プレゼントをしたりはしないと何度も言ってきた。そして、僕は僕自身のためにレースをしているし、自分のレースをしているんだとも言ったよ」
フェラーリのチーム代表であるステファノ・ドメニカリは、マッサがチームオーダーを拒否したことを重くとらえることはない、と次のように語った。
「彼の気持ちは理解できるよ。チームはこれからもシーズンが終わるまで彼を全力でサポートしていく。何も問題はないよ」