2014年も唯一のF1公式タイヤサプライヤーとなることが決まっているピレリだが、それに向けたテストの実施を求めて、水面下でF1界にプレッシャーをかけようとしているようだ。
スペインの『Mundo Deportivo(ムンド・デポルティーボ)』や、イタリアの『Italiaracing(イタリアレーシング)』など複数のメディアは、ピレリがすべての主要F1チームに対し、アブダビで11月と12月に行われる2回のテストに、それぞれの2013年型車を持ち込むことを望んでいると報じた。
ピレリのモータースポーツ責任者であるポール・ヘンベリーは、最近次のように語っていた。
「堂々巡りするばかりで何も決められないのでは、我々も継続してゆくことはできない。何かが変わらなくてはならない」
2013年にはタイヤに対する非難が非常に高まり、激動のシーズンを迎えることとなったピレリだが、そうした中にあってF1チームたちからの協力があまり得られないことに不満を感じている。
それゆえ、各メディアは、ピレリが来週の21日(月)から開催されるFIA(国際自動車連盟)の委員会において、アブダビでのテスト実施を要求するだろうと伝えている。
『El Mundo Deportivo(ムンド・デポルティーボ)』は次のように報じている。
「ピレリは、かつてのブリヂストンやミシュランと同様の処遇を望んでいる。あのとき、タイヤメーカーはもっと長期間にわたってタイヤテストを行うことができていた」
記者のライモン・ブランカフォルトは、もしチームあるいはFIAがこれを拒絶すれば、ピレリの会長である「マルコ・トロンケッティ・プロベラはF1から撤退するかもしれず」、そうなればF1はタイヤなしで2014年を迎えることになる、と書いた。
また、『Italiaracing(イタリアレーシング)』のマッシモ・コスタ記者も次のように付け加えている。
「ピレリは、F1において適正な方法でテストを行うことが禁じられたまま、単にブランド名が傷つけられてしまうことにうんざりしている」