レッドブルのセバスチャン・ベッテルが現在4連勝という強さを見せている秘密について、新たに別の説が伝えられている。
第13戦シンガポールGP後に出ていたうわさは、レッドブルがエンジンマップをうまく利用することで、禁止されているトラクション・コントロールと同様の効果を、ルールに抵触せずに得ているのではないかというものだった。
今回出てきたうわさは、KERS(運動エネルギー回生システム)を利用して、コーナリング時のトラクションを上げているのではないかというもので、スペインの『El Confidencial(エル・コンフィデンシアル)』が伝えている。
レッドブルは、KERSをサスペンションのセンサーとつなげることで、エネルギー回生の過程でエンジンのパワーを「抜き取って」いるのではないかというのが、うわさされている説だ。
記事では、このシステムと、レッドブルにKERSの不具合が頻発することとに何らかの関連があるのではないかとしている。
韓国GPでマシンが炎上してリタイアしたマーク・ウェバー(レッドブル)は、直後に「KERSの火災があった」と話していた。しかしその後レッドブルは火災の原因について、エイドリアン・スーティル(フォース・インディア)と接触し、オイルが排気管に漏れたためだったと説明している。
レッドブルの最高技術責任者エイドリアン・ニューイは、『Racecar Engineering(レースカー・エンジニアリング)』に対し、レッドブルのKERSとトラクションの関係を否定している。
「KERSから利益を得ているとは思わない」
「我々も皆と同じように、KERSを最大限に生かそうと取り組んでいるのは確かだ。だが利用の仕方は、皆似たようなものだと思う」