物議をかもしているピレリF1タイヤ問題に、セルジオ・ペレス(マクラーレン)が新たな火種を投じた。
フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)とマーク・ウェバー(レッドブル)は、品質が乏しい上、性能低下が激しいタイヤを供給しているとして、ピレリを酷評していたが、レース中にタイヤが破裂するという恐ろしいアクシデントに見舞われたのはペレスだ。
「ペレスがタイヤをロックさせたことがパンクの原因だとピレリは言うだろう。でも、ドライバーたちがタイヤをロックさせてしまうのは、タイヤにトレッドが残っていないからだ」とウェバーは話した。
大方の予想通り、ピレリのモータースポーツ責任者であるポール・ヘンベリーは、ペレスの事故をひどいロックアップのせいにしたが、その一方で、ウェバーが自分たちを公然と批判するのは間違っていると述べた。
「マークは2つの問題を1つにまとめてしまっているようだ」とヘンベリー。
「あれ(ペレスに起きた不具合)はシーズン当初に見られたデラミネーションとは関係のないことだ」とヘンベリーは『Telegraph(テレグラフ)』に語った。
「一方で、デグラデーションに関する問題は、ずっと前からあるものだ。私たちはあくまで、毎レース2回から3回のピットストップを行うように、との要望に応えているだけだ」
ペレスはしかし、おろそかにされている安全面とピレリには関連性があると『AAP通信』に指摘している。
「結果的に今回は大事には至らなかった」
「でも、いつか何かが起こる」
「今回は何も起きなかったから、もう誰もこの問題についてコメントしないだろう。でも、いつか何かが起き、僕たちは後悔することになるだろうね」とペレスは語った。