ブラジルの放送局『Globo(グローボ)』は、フェリペ・マッサ(フェラーリ)がF1のシートを獲得できなくても放送を続けることを発表した。
唯一のブラジル人現役F1ドライバーとなったマッサがフェラーリ離脱を発表して以来、移籍ではなくマッサのF1引退につながるという意見があり、これによって『Globo(グローボ)』がレースの放映権への興味を失う可能性が指摘されていた。
しかし、同局は2014年シーズンのために既存のスポンサーに加えて新たな広告枠を販売したことを発表し、ブラジル国内のF1ファンを安心させた。
2013年シーズン終了後のマッサのF1残留を手助けする意思を見せたF1ボスのバーニー・エクレストンは、ブラジルの『O Estado de S.Paulo(オ・エスタード・ジ・サンパウロ)』 に「ブラジル人ドライバーのF1残留には、ブラジルメディアが大きな役割を担っている」と、母国からの支援がマッサの力になることを明かした。
ブラジルはF1にとって重要な市場であり、1970年のエマーソン・フィッティパルディ以来、グリッドからブラジル人ドライバーが姿を消したことは一度としてなかった。
マッサは来シーズンのシート探しと並行してシート獲得の助けとなるブラジル系スポンサーを探しているはずだ。しかし、マッサに代わって2014年シーズンからフェラーリ入りするキミ・ライコネンの現所属先で、ライコネンの抜けた穴を埋めるドライバーを求めているロータスのエリック・ブーリエは、ブラジル系スポンサーの存在はマッサ獲得の理由にはならないとF1公式ウェブサイトに話している。
「我々の決定にスポンサーは一切影響しない。資金ではなく、チームの利益からドライバーを選びたい」
ブーリエは、ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)も来季のドライバー候補だと明かしている。
「新しいエンジンとパワートレインが導入される年に、保守的な道を選んで経験豊富なドライバーと仕事をするか、それとも若手を選ぶギャンブルに走るか、それが問題だよ」
ロータス移籍がうわさされるマッサだが、フェラーリ離脱が発表される前は、小規模チームしかシートが残っていないのであれば、F1を引退すると語っていた。F1以外にもDTM転向もうわさされている。