今季からメルセデスAMGへ移籍したルイス・ハミルトン。シーズン序盤は決勝でタイヤが長持ちしないという問題に苦しめられたが、シーズン中盤に入ってそれも解決し、第10戦ハンガリーGPでついに移籍後初の勝利。「勝てるクルマ」を手にした状態で鈴鹿へやってくる。
幼少のころにマクラーレンと契約し、同チームが手塩にかけて育成してきたハミルトン。2007年のF1デビューも当然同チームからで、翌2008年には早くもタイトルを獲得し、当時の最年少王者記録を更新した。しかし、その後はタイトルから遠ざかっており、新契約の条件をめぐる対立から、マクラーレン離脱のうわさが流れていた。そして、メルセデスAMGがハミルトンを獲得し、今季からは下位カテゴリーでもライバルだったニコ・ロズベルグと組むことになった。
シーズン序盤から、ハミルトンとロズベルグは予選で速さを見せていたものの、決勝ではタイヤの性能低下が早いマシン特性もあって失速。しかし、シーズン中盤からは決勝での性能低下も改善し、ロズベルグとハミルトンがともにレース優勝も果たした。
タイトル争いでは首位に立つセバスチャン・ベッテル(レッドブル)とのポイント差が大きいため、苦しい状況に立っているハミルトンだが、鈴鹿では優勝争いに絡んでくる可能性が十分にある。マクラーレン在籍時、富士スピードウェイで開催されたF1日本GPで優勝したものの、鈴鹿での優勝経験はない。新天地メルセデスAMGで鈴鹿の初制覇を狙う。