キミ・ライコネン(ロータス)が腰痛に見舞われたというニュースが、F1シンガポールGP(22日実施)開催中のパドックを駆け巡ったとき、この知らせにまゆをひそめたF1関係者たちは少なくなかった。なぜならば、ライコネンが報道陣を前に、来季フェラーリへ移籍するのはロータスの給与未払いが原因であると発言し、一騒動を起こした直後だったからだ。
最近ではF1ベルギーGP(8月25日実施)前の木曜日に予定されていた記者会見を、ライコネンは「体調不良」を理由に欠席している。しかし、これはただ単に、ライコネンの無気力によるもの、というのがパドックにおける共通の認識だった。
今回、ライコネンのチームメートであるロマン・グロージャン(ロータス)は、シンガポールの予選で見事3番手を獲得。一方で、腰の神経を圧迫する痛みを抱えるライコネンは、13番手に沈んだ。
予選終了後のパドックでは、「ライコネンは、札束でできたパッドをクルマのシートにあてておくべきだったかも」と皮肉めいた冗談を言う者までいた。
しかし、複数の情報筋によると、「アイスマン」ことライコネンが腰に激痛を抱えていたのは事実のようだ。
ドイツの『Bild am Sonntag(ビルト・アム・ゾンターク)』紙が伝えたところでは、今回の腰痛は、表向きは2001年にマニ-クールでのテスト中に起きたクラッシュが原因とされている。
しかし、記者のフランク・シュナイダーとニコラ・ポールは、これとは異なる話を耳にした。それは、酒に酔ったライコネンが階段で転び、腰を痛めたというものだ。
あるロータスのスタッフは、詳細は明かさなかったものの「ある出来事が起きた」と話している。