ロータスのチーム代表であるエリック・ブーリエが、キミ・ライコネン(ロータス)が来季フェラーリへ移籍することを決めたのは、フェラーリで自身のF1キャリア最後の挑戦をするためではないかと語った。
11日(水)にライコネンのフェラーリ移籍が明らかになった後、ロータスは公式ツイッター上でライコネンを失うことは「ちょっと痛い」と認めたが、そこには2匹のウサギが交尾を行っている奇抜な写真が添えられていた。
だが、ブーリエは、ロータスではライコネンの決断を「苦々しく」は思っていないと主張。事実、ブーリエはライコネンの決断は理解できる、と次のように語った。
「実際、我々はいまだ中規模のチームだし、いくつかの分野においてほかのトップチームたちと戦えるところまでには至っていない」
さらに、ブーリエはフランスの『RMC Sport(RMCスポール)』にも次のように述べている。
「フェラーリは素晴らしい組織だ。彼が2シーズンにわたる契約を行ったということは、多分そこで大きな挑戦をしてキャリアを終えたいと望んでいるんじゃないかな」
「2年前のことを忘れないで欲しいんだ。我々は(ライコネンと契約するという)リスクを負ったが、それは素晴らしい冒険に変わった。これはひとつの物語の終わりだが、来年また新たな物語を書き始めることになるよ」
しかし、2007年のF1チャンピオンであるライコネンに対する報酬の支払いがしばしば遅れていたことが明らかとなっている今、こうしたブーリエの発言はライコネンがロータスを離脱した本当の理由を単に取りつくろっているだけではないのだろうか。
ブーリエは、これに対して次のように主張した。
「単に財政的な面によるものではなかったよ。私は、彼が引退することも考えていたと思っている。もちろん、間違いなくフェラーリのほうが報酬はいいだろうがね」
「さらに、フェラーリで自分のキャリアを終えたいという感情的な側面もあったのだと思う。それから、自尊心の面もね。アロンソ(フェルナンド/フェラーリ)と同等の条件で戦ってみたいと思っているんじゃないかな」とブーリエは付け加えた。