キミ・ライコネン(ロータス)が来季からフェラーリに移籍することが発表されたことを受け、ロータスのチーム代表であるエリック・ブーリエがインタビューに答えた。
Q:キミ・ライコネンが来季フェラーリに移籍することが発表されましたが、これに関してどう思っていますか?
ブーリエ:もちろん、これは我々全員にとって残念なことだよ。キミは我々の仲間となったときからずっと輝かしい存在だったことは誰もが認めるところだ。だが、それと同時に、エンストン(ロータス本拠地)は彼が再びF1での成功を収めるために2台の優れたクルマを与えることで、名門チームであることも証明してきた。最初からウィン-ウィンの状態だったんだ。
Q:キミが今回の決断をしたことについて苦々しく思っていますか?
ブーリエ:そんなことはまったくないよ。2年前彼と契約することを決断したとき、多くの人たちがロータスはどうかしていると考えていた。そして、最終的にどうなった?
ブーリエ:我々は驚くべきドライバーと働いてきた。彼は27レース連続でポイントを獲得し、2レースで優勝を果たしたことで、エンストンに非常に高いレベルのモチベーションをもたらしてくれた。そしてチームメート(ロマン・グロージャン)ともとてもうまくやってきていた。そして今、これからのことを考えるときを迎えたということだ。
ブーリエ:いまだ中堅チームだし、いくつかの分野においてほかのトップチームたちと戦えるところまでには至っていないのはご承知の通りだ。だが、我々にはかつてミハエル・シューマッハやフェルナンド・アロンソ(現フェラーリ)、そしてライコネンがいた。きっとそのリストに、すぐにまた新しいチャンピオンの名前が加えられることになるだろう。
Q:キミと過ごした中で、一番の思い出は?
ブーリエ:ちょっと待ってくれよ。キミはまだ去ってしまったわけじゃないんだからね。これから7レースも残っているし、我々の目標は彼とロマンのどちらにも可能な限り最高のマシンを与えることだ。まだ厳しい戦いが続くし、我々はチーム別ランキングを昨年よりも押し上げて3番手とするために頑張り続けているよ。
ブーリエ:でも、ひとつ選ぶとするなら、彼が我々のもとで初めて優勝を飾った昨年のF1アブダビGPだろうね。トップ争いができるようにするために長い時間をかけてゆっくりと体制を築き上げてきていたが、あれは本当にそれが報われたものだった。キミが我々のチームのために表彰台の一番高いところにいるのを見たのは、今後決して忘れられない思い出になるだろう。
Q:来年のラインアップを発表できるのはいつごろになりそうですか?
ブーリエ:現在何人かと交渉をしているところだが、近いうちに決断を下すことになるだろう。シートに空があるチームの中では我々が有利な位置にいる。だから、チームや将来に向けた最高の選択だと確証を得られるまで、あわてて発表をする必要はないからね。