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アロンソ、イライラの原因はライコネン?

2013年09月09日(月)11:50 am

フラビオ・ブリアトーレは、フェラーリが万が一、キミ・ライコネン(ロータス)と2014年の契約を結んだとしても、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)は意に介さないだろうと述べた。

かつてないほど長引いている"シリー・シーズン(移籍関連の憶測記事などが多くなる時期)"にようやく出口が見えてきたようだ。フェラーリの会長ルカ・ディ・モンテゼモーロは7日(土)、来季のドライバーラインアップを決定する準備がようやく整ったとモンツァで明らかにした。

「数日内に決定するつもりだが、いまはまだ何も決まっていない」とモンテゼモーロ。

言うまでもなく、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)の来季チームメート候補筆頭はキミ・ライコネン(ロータス)であり、フェリペ・マッサ(フェラーリ)、ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)の順に続く。

2007年に当時のフェラーリナンバー1ドライバーだったミハエル・シューマッハの後任としてフェラーリ入りしたライコネンは、移籍1年目にしてF1チャンピオンに輝いた実績の持ち主である。最近、アロンソの機嫌が悪いのは、どうやらフェラーリが実力者であるライコネンの獲得をもくろんでいることと関係しているようだ。

7日(土)の予選終了間際の出来事だった。アロンソとフェラーリの関係に亀裂が入ったことを決定づけるイタリア語でのやりとりが生放送中の電波にのって全世界へ発信されてしまった。

その際、自身のチームスタッフを「まぬけ」もしくは「天才」呼ばわりしたアロンソは、そのことについて聞かれると、もちろん意味したことは後者(天才)の方であったと強調した。

「別にかまわない」とアロンソ。

「僕は長くF1にいるから、こういったことがただのでっち上げであることはよくわかっている」と話した。

しかし、フェラーリ会長のモンテゼモーロは、明らかにこの一件で憤慨し、当初はインタビューに応じることすら拒んでいた。

後ほど、イタリアのメディアからチーム無線でのやりとりについて聞かれたモンテゼモーロは、「そんなことは知らないし、どうだっていい。重要なのは明日、チームが一丸となり、剣を手に歯を食いしばって戦うことだ」と答えた。

一方で、最も関心が寄せられているのは、やはりライコネンの去就だ。

過熱するうわさについて尋ねられたモンテゼモーロは、「まず第1に、キミは良いドライバーだ」と述べた。

口数の少ないライコネンとのぎくしゃくした関係については、「過去にキミ(とフェラーリ)に何があったか? 私どもはF1のワールドタイトルを獲得したのだよ」と答えている。

マーク・ウェバー(レッドブル)が抜ける来季、現役最年長ドライバーになる33歳のライコネンが、すでに2014年の契約にサインを済ませているというのがパドックの大方の見方だ。

ライコネンはこれについて、「ついこの間まで、同じ面々は僕がレッドブルとサインしたのは100パーセント確実! って断言していたよ。まあそんなものさ」とF1の公式ウェブサイトで語っている。

一方で、もしライコネンが最終的にフェラーリとサインしたとしたら、現在のナンバー1ドライバーであるアロンソは、これを快くは思わないだろう。マッサに代わってライコネンを迎える見通しが差し迫っていることと、アロンソが最近イライラを募らせていることは、無関係ではなさそうだ。

しかし、現在もアロンソのマネジメントに携わっているブリアトーレの見方は異なる。

「フェルナンドこそがナンバー1であり、他にはいない」とブリアトーレ。

「ただし、ハミルトン(ルイス・ハミルトン/メルセデスAMG)とベッテル(セバスチャン・ベッテル/レッドブル)を除いた場合に限る。彼らはF1の中でもうぬぼれが強いからね」

「彼(アロンソ)は誰がチームメートでも問題ないだろう。彼はただ、協力しあってクルマを開発できるドライバーを必要としているだけだ」とブリアトーレは『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に語った。

もし、実際にフェラーリがマッサを放出し、アロンソの思惑通りに事が進んだ場合、7日(土)の予選でフェラーリの2台より前の3番手に入ったニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)がマッサのシートを手にすることになる。

モンテゼモーロも、「ザウバーがベストを尽くし、あのような良い位置にいるのはうれしい。なぜなら、私どものエンジンのすばらしさを証明しているからだ」と述べている。

モンテゼモーロはあえてヒュルケンベルグ個人について言及しなかった。しかし、ヒュルケンベルグはモンツァにおいて、戦闘力の劣るクルマで見事大物食いをさらりとやってのけた。

過去に3度F1世界王者に輝いたニキ・ラウダも、ドイツのテレビ局『RTL』で「彼は信じられないくらい速い」とコメントしている。

「彼は幾度となく、その能力を証明している。特に、いまがまさにそうだ」

ヒュルケンベルグ本人も、モンツァで念願であるマッサのシートを手にするためにベストを尽くしたと認めている。

「僕は、良いパフォーマンスをすることでしか、フェラーリの決定に影響を及ぼすことができない。幸いにも、モンツァの予選で3番手になったタイミングは申し分ないね」と笑顔で話した。

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