フェラーリ「マッサの潜在能力を知っている」
ここ数年の中で「最も頻繁に移籍のうわさ話が飛び交っている」とされる今年のF1。フェラーリは従来、チームにとって母国グランプリとなるF1イタリアGPの開催地モンツァで翌シーズンのドライバーラインアップを発表してきた。しかし、イタリアGP（9月8日決勝）を翌週に控えているにもかかわらず、今年のフェラーリはまだ発表の準備が整っていない。
フェラーリのチーム代表を務めるステファノ・ドメニカリは、フェルナンド・アロンソ（フェラーリ）がチームを離れたがっているとの報道を笑い飛ばしてみせた。
「あの報道には笑ってしまう。あの手の記事を読んでいる人々のことを思うとかわいそうでならない」とドメニカリはF1の公式サイトで語っている。
「もし真実を知っていたら、彼らは二度とあんなバカげたものを読んだりはしないだろうね」
世の中の関心はいま、フェリペ・マッサ（フェラーリ）のシートの行方に集中している。ほかのドライバーも選択肢に入れていると公表するフェラーリ。気になるマッサのシートについて、ドメニカリはブラジルの『O Estado de S.Paulo（オ・エスタード・ジ・ サンパウロ）』紙へ次のように語った。
「信じがたいだろうが、わたしたちはまだ、この件についてじっくり考えていない」
「なぜだかわかるかい？ 決定を急いでいないからさ」
現にアロンソは絶対的エースドライバーとして広く認識されているが、フェラーリのシートは常に、どのドライバーにとってもあこがれの存在である。だが、果たして2009年シーズン終了後にフェラーリから放出された元F1世界王者のキミ・ライコネン（ロータス）にとっても、その想（おも）いは同じなのだろうか？
「ドライバーの話はまだ議題に上がっていない」とドメニカリ。
「キミは素晴らしい人間だが、あくまでたくさんいる候補の中のひとりに過ぎない」と答えるにとどまった。
そして、マッサがまだ候補であることをドメニカリは強調してみせた。
「もちろんだとも！ わたしは彼のことが非常に好きだし、チームに何をもたらしてくれるのか、わたしたちはすでによく知っている」
「確かに、彼が常にチームの要望に応えてくれているか、といったらそうではないが、わたしたちは彼の潜在能力を知っている」とドメニカリはマッサを高く評価している。
