2013年F1第11戦ベルギーGPが8月25日(日)、スパ・フランコルシャン・サーキット(1周/7.004km)で3日目を迎え、現地時間14時(日本時間21時)から行われた決勝で、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)が優勝した。
【結果】F1ベルギーGP決勝、優勝ドライバーのタイム、2位以下はタイム差、周回数、ピット回数
2013年F1世界選手権のヨーロッパ・ラウンドも、残すところスパと2週間後に予定される第12戦イタリアGPのみ。その後はアジア、中東、北米を経て11月下旬の最終戦ブラジルGPまで、フライアウェイと呼ばれる遠征の戦いが続く。レッドブル、メルセデスAMG、フェラーリ、ロータスによる両タイトル争いは、これからますます厳しくなってゆく。
24日(土)午後に行われた予選で、ドライ-ウエット-セミドライの激しい路面変化をとらえて見事ポールポジションを奪ったのはルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)。その直後、2番手と3番手にはレッドブルのベッテルとマーク・ウェバーが並ぶ。ロータスは4列目、フェラーリは5列目からのスタートだ。
ベルギーGPのタイヤは、ドライ用がハード(プライム)、ミディアム(オプション)の2種類。さらに天候の変化に備えて、雨用のインターミディエイト(浅溝)とウエット(深溝)2種類が用意されている。ピットストップは2回が予想される。
レース開始時の天候は曇り。気温19℃。路面温度は25℃。日本時間25日(日)21時、フォーメーション・ラップが始まった。雨の気配は今のところない。タイヤは上位が全車ミディアム。マルシャの2台とダニエル・リカルド(トロロッソ)、エステバン・グティエレス(ザウバー)はハードを選んだ。
ライトが消灯して全車スタート。ベッテルのけりだしが良い。オー・ルージュ先のケメル・ストレートでハミルトンのスリップを使ってパス、首位へ。3番手は好スタートのニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)、4番手ジェンソン・バトン(マクラーレン)、5番手フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)、6番手ウェバー。
2周目、ベッテルとハミルトンの差は1秒4。5周目には4秒1まで膨らむ。同じ周、アロンソがDRSを使ってケメル・ストレート、レ・コーム手前でバトンをかわし4番手浮上。ウェバーもこれに続き、バトンは6番手に退いた。6周目、アロンソは同じケメル・ストレートでロズベルグをパスして3番手。2番手ハミルトンを3秒1差で追う。
タイトルを争う上で何とか上位で踏みとどまりたいロータス。ところがロマン・グロージャンの前輪はカーボンかすで真っ黒。明らかにブレーキングに苦しんでいるグロージャンの僚友キミ・ライコネンも同じくブレーキング時に激しくカーボン・ダストを吐き出すも、何とか8番手に踏みとどまっている。
15周目、トップのベッテルがピットイン。ミディアムへ。コース上では、ベッテルより前にピットストップを終えているハミルトンとアロンソの3番手争いが激しい。ラ・ソースでアロンソがインに飛び込み、ハミルトンをパス。16周目、トップはベッテル、2番手はノーストップのバトン、3番手アロンソ、4番手ハミルトン、5番手にロズベルグ。上位で唯一、第2スティントにハードを選んだウェバーが6番手。
18周目、バトンがピットインでハードへスイッチ、7番手でコース復帰。この時点で6番手グロージャンはまだピットに入っていない。ブレーキが苦しい中、ワンストップ作戦で上位を狙う。
44周のレース、前半を終えてトップはベッテル、2番手アロンソ、3番手ハミルトン、4番手ロズベルグ、5番手ウェバー、6番手バトン、グロージャンは7番手に後退、8番手マッサ、9番手ライコネン、10番手スーティル。26周目、9番手を走っていたライコネンがバスストップ・シケインを直進。そのままコースを横切ってピットロードに滑り込み、レースをあきらめた。もはやブレーキは限界だ。連続入賞記録は27戦で途切れた。
28周目のバスストップ・シケイン出口で激しい中団争いを演じていたディ・レスタとパストール・マルドナード(ウィリアムズ)がクラッシュ。ディ・レスタはリタイア。同じ周、アロンソがピットに入り、ハードに替えて3番手で復帰。
30周目、ウェバーがピットに入りハードからミディアムに履き替えて6番手で戦列に戻る。翌周、トップのベッテルが2度めのピット、ハードでゴールを目指す。
37周目、ここまで雨の予報はなく、このままチェッカーまでドライで行けそうだ。トップはベッテル。11秒2後方で2番手にアロンソ、3番手ハミルトン、4番手ロズベルグ、5番手ウェバー、6番手バトン、7番手グロージャン、8番手マッサ、9番手スーティル、10番手ペレス。
先ほどディ・レスタと接触したマルドナードにピットで10秒ストップのペナルティーが下された。40周目のレ・コームでマッサがグロージャンをパスして7番手へ。同じ周、ベッテルが1分50秒756のファステスト。41周目、徐々にペースを取り戻したリカルドがケメル・ストレートでペレスを抜いて、10番手の入賞圏内へ。
44周の戦い。ベッテルが危なげなくチェッカーを受け、今季5勝目。以下、2位にアロンソ、3位はハミルトン、4位ロズベルグ、5位ウェバー、6位バトン、7位マッサ、8位グロージャン、9位スーティル、10位リカルドという結果。完走は19台だった。
次は9月8日、超高速のモンツァで開かれる第12戦イタリアGPだ。