『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』の報道によると、23日(金)に行われたF1ベルギーGPのフリー走行で複数のドライバーにタイヤトラブルが発生したことを受け、ドライバー側がボイコットを示唆しているという。
スパ・フランコルシャンで行われたベルギーGPのフリー走行2回目で、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)の右リアタイヤがパンク。しかし、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)の右リアタイヤにも似たようなトラブルが発生していたと複数のメディアが報じている。
スパ・フランコルシャンと同じく高速サーキットのシルバーストンが舞台だった第8戦イギリスGPでは、タイヤ破裂(バースト)が頻発する問題が発生し、安全面の問題が指摘され、ピレリは急きょ対策を行っていた。
しかし『SID通信』によると、ピレリのモータースポーツ責任者ポール・ヘンベリーは、今回の問題とイギリスGPでの問題は「大きく異なっている」と語った。
「シルバーストンの時とは違うものだ」とヘンベリーは『Speedweek(スピードウィーク)』にコメントしている。
また、ピレリが発表した声明の中でヘンベリーは「初期的な分析から、(ベッテルとアロンソ)両方の問題は、外的要因によるものだと判明した。おそらく、コース上の破片だ」と述べた。
だが、マーク・ウェバー(レッドブル)はこの説明に満足しておらず「僕たちは答えを求めている。破片は答えじゃない」と『Daily Mail(デイリー・メール)』へ語っている。
また、『Guardian(ガーディアン)』などの報道によると、ドライバー側がF1競技委員長のチャーリー・ホワイティングに対し、ピレリへタイヤの安全を「保証するよう求めること」を要求したという。
このため、ピレリは実際に何がタイヤを切ってしまったのか、具体的に示す必要があるものの、それは簡単なことではない。
「F1にとって心配の種だ。外へ出て行って、原因になったものを見つけないといけないんだからね」とヘンベリーは話している。
パンクがタイヤの問題ではなく、外的要因によるものだと示すためヘンベリーは、損傷したタイヤの写真をメディア関係者に見せながら、すべての証拠が、破片が原因でタイヤが切れたことを示していると語った。
『The National(ナショナル)』は、次のようなヘンベリーのコメントを伝えた。
「これについて我々ができることは多くない」
「ほかのタイヤにもたくさん兆候があり、小さなカットが確認されていたので、何かがあったことは明らかだ。それが何なのかは明言できないが、外的な要因によるものだ」