Auto GPで単独のランキング首位になった佐藤公哉(ユーロノバ)が、先週末の第6ラウンドを振り返り、「今後のタイトル争いを考えても非常に大きい」優勝だったと振り返った。
シーズン序盤からランキング首位に立っていた佐藤だが、第5ラウンドでセルヒオ・カンパナ(イビツァ・レーシング)が佐藤と同ポイントに並んでいた。しかし、F1ドイツGPも開催されるニュルブルクリンクで行われた第6ラウンドで佐藤は、レース1で4位、レース2では優勝を果たし、再び単独でのランキング首位に立った。
ライバルの無謀な走りにも苦戦したというレース1を振り返り、佐藤は次のようにコメントしている。
「このサーキット、今回は特にショートコースでの開催なので、スタートやピットストップでしか前のクルマを抜くチャンスがありません。決勝レース1ではその数少ないチャンスに賭けようと思って臨みましたが、スタートは良くもなく悪くもなく6番手のままでした」
「レース序盤は前を走るクルマ2台のペースが遅く、そのうち1台のドライバーは無謀なブロックや無謀な突っ込みをしてくるので僕も抜きあぐねました。ピットストップ後も彼との競り合いになり、僕が前に出ているにもかかわらず幅寄せしてくるなどかなり危険な走りでした。それでもどうにか抜ききって4位を確保できましたが、無駄な競り合いを強いられて失った時間は大きく、表彰台に立てなかったのはとても残念ですしとても後味の悪いレースでした」
続くレース2では、ライバルがミスする中、自分の走りをできたことが優勝につながったと語る佐藤。タイトル獲得に向け、次のように語った。
「決勝レース2のスタートは僕が良かったというよりも、周りが失敗したという感じでした。6周終了時点の早めのピットストップは事前に立てていた複数の作戦のひとつで、先行するクルマの遅いペースに付き合ってタイムロスするのは避けようという意図です」
「レース中盤の首位争いの段階では、ピットストップを終えたクルマがコースへ戻ってきたタイミングに恵まれたことと、ライバルの2台が熱くなって無駄な争いをしてくれたので助かりました。僕は通常の走行ラインを走り、前を走る2台をまとめて料理できました。首位に立ってからは、ラップタイムペースをそろえることに注意を払いながら、後ろをぶっちぎって優勝してやろうと思って最後まで攻めの走りを心掛けました」
「この第6大会、予選の段階ではこれほど良い結果で終われるとは思ってもいませんでした。2レースともライバルに優勝を持って行かれてもおかしくなかったにもかかわらず、そのうちの1レースで僕が勝利を手にできたのは、今後のタイトル争いを考えても非常に大きいと思います」