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ロズベルグ、チームの開発方針をめぐって揺れる胸の内

2013年08月12日(月)11:23 am

今シーズンの優勝回数をさらに伸ばすのか、来シーズンのタイトル獲得へ切り替えるのか。2013年シーズンの後半戦を前に、ニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)は、チームがとるべき戦略に頭を悩ませている。

ロズベルグは、日を追うごとに進化を続けるメルセデスAMGのマシンで今季、すでに2勝を挙げている。チームメートのルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)も、前戦F1ハンガリーGP(7月28日実施)で待望の今季初優勝を果たした。

しかし、全面的に規則が変更される2014年F1シーズンが近づくにつれ、来季マシンの開発に完全に切り替えたチームも出てきた。ロズベルグは、メルセデスAMGがどのような方針をとるべきか、確信を持てないでいる。

ドイツ誌『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に対するロズベルグのコメントは、メルセデスAMGのクルマが間違いなく最速であるにもかかわらず、2013年のタイトルを獲得できるチャンスはごくわずかだと認めているかのようだった。

「チームはここまで、何度かレースに勝っているけど、残念ながら、タイヤの問題があって、僕たちには十分な一貫性が無い」

「でも、チームは大きな進歩を遂げてきた」とロズベルグは話次のように続けた。

「目標は、セバスチャン(ベッテル/レッドブル)のいる位置」と語り、タイトル獲得への意欲も見せる。

実際のところ、シーズン前半戦が終了した現時点で、首位のベッテルは、2位のキミ・ライコネン(ロータス)に38ポイントの差をつけ、すでに独走体勢に入りつつある。メルセデスAMGでは、ハミルトンが48ポイント差でベッテルを追っている状況だ。一方で、ロズベルグとベッテルの差は88ポイント。それゆえ、2014年シーズンのルール改革は、メルセデスAMGのようなワークスチームにとって「大きなチャンス」だとロズベルグは認めている。

では、メルセデスAMGは来季に向けたクルマの開発に完全に方向転換すべきなのだろうか? それともさらなるポールポジションと勝利を目指して、今季のクルマの開発を継続すべきか?

「難しい質問だね」とロズベルグは答えた。

「実は、自分の中で決めかねているんだ。最高のクルマで週末のレースに臨めるのは、とてもクールなことだからね。“ポールを獲得して、優勝できるぞ”っていつも思っているんだ」

「でも、一方で、来シーズンが大きなチャンスだって考えている自分がいることも事実。多くの変更点があるからね。今のクルマで走り続けたとしても、そこそこの成功は収められると思う」と胸の内を明かした。

つまり、2014年シーズンに向けたプロジェクト開発にメルセデスAMGが完全に方針転換する可能性があることをロズベルグは示唆している。

チーム代表のロス・ブラウンも、その可能性を認める。

「スパ(F1ベルギーGP/25日決勝)とモンツァ(F1イタリアGP/9月8日決勝)に向けた、大幅な改良がいくつか進行中である」と明かした。

「その成果次第で、残りのシーズンの戦略を決めることになるだろう」

【ルール】2014年F1レギュレーション

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