小林可夢偉「フェラーリを代表して走るのは本当に特別なこと」
今季、フェラーリから世界耐久選手権（WEC）に参戦中の小林可夢偉が、初めてロシアの首都モスクワを訪れた。2008年よりモスクワの中心部で行われているレースイベント「モスクワ・シティ・レーシング」において、21日（日）にフェラーリF60でデモンストレーション走行を行うことが今回の訪問の目的だが、可夢偉はその前日20日（土）にはモスクワ市内探索を楽しんだようだ。
【写真】小林可夢偉、モスクワでフェラーリF60のF1デモ走行（全30枚）
赤の広場やクレムリン宮殿を皮切りに、何か所か市内観光を行った可夢偉は『Ferrari.com』に次のように語った。
「僕はこの街に来たのは初めてなんですが、いくつかの有名な場所を訪問する時間がとれてうれしく思っています。レースドライバーは普段、街に着いてもまっすぐサーキットに向かうことになりますし、そこを見物することなどできないものです。こうしたイベントの場合にはいろんなものを見る時間もとれますし、ファンとも身近に接することができます。少し見て回っての感想ですが、モスクワは本当に美しい街ですね」
今回のモスクワ・シティ・レーシングのイベントは、可夢偉のキャリアにとって特別な瞬間となりそうだ。可夢偉は2010年から2012年までの3年間をザウバーで過ごし、フェラーリ製のV8型F1エンジンが搭載されたマシンで戦っていた。だが、今回はマラネロにあるフェラーリのファクトリーで設計・製造された正真正銘のフェラーリF1カーをドライブできるチャンスとなる。
「このようなイベントに参加できて、とてもいい気分です」と語った可夢偉は、さらに次のように続けた。
「世界耐久選手権において458GTでレースができているのもすでに誇らしいことですが、スクーデリア・フェラーリを代表して走るのは本当に特別なことです。今回の件については、ステファノ・ドメニカリ（フェラーリ／チーム代表）とチームのパートナーであるカスペルスキー研究所に感謝したいと思います。カスペルスキー社がイベント主催者とパートナーシップを結んでいたことが、フェラーリがここを訪れるきっかけとなったんです」
