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エクレストンの起訴はF1にとって良いことではないとザウバー代表

2013年07月22日(月)10:14 am

F1最高責任者であるバーニー・エクレストンは、現在F1の商業権を所有するオーナー会社であるCVCキャピタル・パートナーズが、エクレストンをF1の責任者であることに「非常に満足している」と主張している。

エクレストンは、すでに投獄されている元銀行家のゲルハルト・グリブコウスキーに対し、CVCへ実際の価値よりも低い価格で権利譲渡するようしむけたとの容疑により、ドイツの検察当局から贈賄容疑で正式に起訴された。

エクレストンが起訴されたことが明らかとなったことを受け、CVCでは簡単な声明を出し、この状況を「観察する」としている。

これに関し、ドイツの新聞大手である『Die Welt(ディー・ヴェルト)』は、「両者のニュアンスは違うように聞こえる」と伝えている。

『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』のミハエル・シュミット記者も、「それ(CVCの声明)は無条件で支援するというふうには聞こえない」と書いた。

また、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)の会長であるジャン・トッドは、「彼(エクレストン)はCVCに雇われている。だから、それは彼ら(CVC)の判断次第だ」と語っている。

さらに、『Neue Zurcher Zeitung(ノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥング)』には、トッドの次のような言葉が引用されている。

「F1の将来について責任を負うべきなのは、バーニーではなくCVCのほうだ」

さらに、この状況を見守っているのが、エクレストンが賄賂(わいろ)を贈ったとされた時点でグリブコウスキーが在籍していたミュンヘンの銀行、バイエルンLBだ。

バイエルンLBの代理人は、「われわれはしっかりと成り行きを見守っている」と語った。

いずれにせよ、エクレストンの問題はF1関係者の間でも水面下での大きな話題となっている。

『Bild(ビルト)』紙のヘルムート・ウール記者は、「チーム代表たちや、スポンサー、そしてフェラーリやレッドブルのような大企業とそのパートナーたちも、エクレストンがこれからもF1のボスでい続けられるのかどうかを気にしている」と伝えた。

だが、『Daily Telegraph(デイリー・テレグラフ)』のトム・キャリー記者は次のように書いている。

「ほとんどのスポーツの世界では、こうした裁判沙汰が起こってもなお最高権力者がその地位に残るということは考えにくいだろう」

「だが、F1は普通のスポーツとは違う。そしてエクレストンも普通の人間ではない」

事実、エクレストンはCVCの支援を受けていると主張している。

『Daily Express(デイリー・エクスプレス)』のボブ・マッケンジー記者は、次のようなエクレストンの言葉を引用している。

「私は彼ら(CVC)から連絡を受けたが、彼らは私がこのビジネスを続けることに賛同し、非常に満足している」

「何も変わっていないし、私がF1の利益を最優先することに影響を及ぼすものは何もない。誰も反対意見は述べなかったよ」

現時点では、F1参戦中の各チームは沈黙を守っている。だが、ザウバーのチーム代表であるモニシャ・カルテンボーンがこの件に関し最初に口を開いた。

カルテンボーンは、『Neue Zurcher Zeitung(ノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥング)』に次のように語った。

「一般的に言って、このような見出しが紙面を飾るのは、F1にとって良いことではないですね」

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