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ザウバー、メディアの批判的な報道に「ひどく心を痛めている」

2013年07月16日(火)5:39 am

ザウバーの創設者で共同チームオーナーを務めるペーター・ザウバーは、最近メディアがこぞって取り上げる同チームの財政危機報道に「ひどく」心を痛めていると打ち明けた。

ドライバーのニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)が、報酬の支払いを受けていないため、2013年の契約を打ち切ったともっぱらのうわさだが、ザウバーのチーム代表を務めるモニシャ・カルテンボーンは先日、同チームが危機に直面していることを認めた一方で、有力なスポンサーや投資家と交渉を行っていることを明らかにした。

ところが、多くのサプライヤーがザウバーに対し、正式に債権を請求したことが明るみになった。債権額はおよそ100万ユーロ(約1億3,000万円)にものぼるとされ、ザウバーには2013年シーズンを戦いきるのに必要な資金すらないと言われている。

F1のパドックにおいて、おそらく最も誠実で率直な人物として知られるザウバーは、これまで常に円滑にチームを管理し、有能なチームを指揮してきた。BMWがF1から衝撃的な撤退を発表した際も、どうにか切り抜けて見せた手腕の持ち主だ。

「今では毎朝、クルマの中で真っ先に耳にするニュースは、新たに何件の起訴がわたしに対して起きたかというものばかり」とザウバーは『Blick(ブリック)』紙に語った。

「本当に心が痛むよ。それに、なぜこんなにも話が大々的に広まってしまうのか、わたしには理解できない」と付け加えた。

ザウバーは、ひとつ例を挙げた。

「最近、スイス東部では、何百もの人々が職を失ったのに、新聞ではほんの片隅にしか載っていなかった。わたしたちは、自分たちの従業員をひとりも解雇していないというのに」

それでもやはり、チームが直面している苦境の深刻さは明らかだ。ザウバー自身もそれは認めている。

「わたしはチームを救うために、すべてのエネルギーを注いでいる。だからこそ、この(メディアの)雑音は一切必要なかった」

同時にザウバーは、チームの危機が重要なニュースであることを心の底では分かっている。なぜなら、F1が世界規模のスポーツであるだけでなく、「ザウバー」がスイス国内のみならず、世界中の何百万人ものファンから愛されているチームだからだ。

「わたしたちは、とてつもない結束力を感じている」とザウバーは語る。

その例として、『Blick(ブリック)』紙は、ある一市民が50万ドル(約5,000万円)を無利子でザウバーに融資してもいいと申し出たと伝えている。

「これには心を動かされた」とザウバーは語り、こう続けた。

「でも、わたしたちに必要なのは、強力な新規大型スポンサーだ。いま、それに取り組んでいる」

「ザウバーは、これからもスイス、そしてF1を代表するモータースポーツチームであり続けるつもりだ」

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