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終わりの見えないF1タイヤゲーム

2013年07月10日(水)15:08 pm

F1ドイツGP(7日実施)を終えた各チームは、ピレリによるタイヤ変更がパフォーマンス面にどのような影響を与えたか分析を始めている。

F1イギリスGP(6月30日)でタイヤバースト(破裂)が続出したことを受け、ピレリはリアタイヤ内部のスチールベルトをケブラー製に変更した新型タイヤをドイツGPに投入した。この変更により、明らかに痛手を受けたのはメルセデスAMGだった。

しかしメルセデスAMGは、以前からピレリに対し、タイヤの変更を強く求めていた。では、最近3戦で2勝を挙げていたチームが、なぜニュルブルクリンクで苦戦を強いられたのだろうか。

その答えは、極端にタイヤの空気圧やキャンバー角を変えたり、リアタイヤを左右入れ替えて使用することを各チームに禁じたFIA(国際自動車連盟)の取り締まりにありそうだ。

メルセデスAMGのチーム代表ロス・ブラウンは、この意見に同意する。『AFP通信』へ次のように語った。

「タイヤを左右入れ替えて装着することは、タイヤのストレスを相殺する良い方法だったと思う」

「予選で使用したタイヤを左右入れ替えれば、決勝では違う状態で使用することができたからね」

このFIAによる締め付けは、ドイツGP以降すべてのレースで適用されることになった。ニュルブルクリンクでポールポジションを獲得したルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)と前戦イギリスGPで今季2勝目を挙げたニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)がドイツGPの決勝で苦戦を強いられていたのは、誰の目にも明らかだった。

今回のタイヤ変更しにより、最も恩恵を受けたのはロータスであろう。ドイツGPでは、チームの復調を満喫しているかのようだった。その一方で、最も被害が大きかったのは、変更前のタイヤで結果を残していたフォース・インディアだ。

フォース・インディアのチーム副代表を務めるボブ・ファーンリーは、「勝ち組と負け組がいるだろうが、わたしたちは間違いなく負け組だ」と述べた。

次戦F1ハンガリーGP(28日決勝)から、ピレリは2012年シーズンの内部構造と2013年シーズンのタイヤコンパウンドを融合した新型タイヤを導入する。これにより、勝ち組と負け組が新たに誕生することは、ほぼ間違いない。

ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)は、ピレリが昨シーズンの内部構造に回帰することに触れ、「ほかのチームよりも、僕たちに有利に働くだろう」と予想している。

低迷中のマクラーレンでチーム代表を務めるマーティン・ウィットマーシュは、今回の変更が同チームを立て直す「大きなきっかけ」になることを祈っているとドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に語った。

「しかし、その一方で、わたしたちはほかのチームと同様、(2013年の)新型タイヤに適応していた」とウィットマーシュは付け加えた。

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