レッドブル移籍が濃厚だと報じられているキミ・ライコネン(ロータス)。しかし、ロータスがライコネン引き止めをあきらめたわけではない。それに、あのライコネンのことだ。8日(月)にレッドブルのアドバイザー、ヘルムート・マルコ博士が発したコメントに引いてしまうかもしれない。
まず、ライコネンはせかされるのが嫌いだ。その点ロータスは、待つ用意があると言っている。
ところがマルコは、「この夏には」マーク・ウェバーに替わる2014年のドライバーを決めたいなどと、次のようにオーストリアのテレビ局『Servus TV(セアヴスTV)』に語ったのだ。
「第10戦ハンガリーGP(28日決勝)で夏休みに入って、それが終わればベルギーGP(8月25日決勝)だ。従って、8月のどこかで(決定まで)落としこむことになるだろう」
またマルコは、ウェバーの後継者とは長期契約を結ぶつもりだ。これもライコネンに蹴(け)られかねない。
「たったの1年でいい訳はない。3年はお願いしたいね」というのがマルコの言い分だ。「継続が、われわれをチームとして際立たせるのだ」
さらに、ライコネンはマスコミ対応やスポンサー業務を毛嫌いしている。しかもうわさでは、エンジニアと過ごす時間も手短に済ませたいらしい。
その点でもマルコは、「シミュレーター作業」にいそしみ、「寝る暇を惜しんで」チームの技術陣と一致協力するのがセバスチャン・ベッテルの新チームメートだと言って譲らない。
「多くの基準が満たされなければならない」と、マルコ。
マルコとしては、1回目のF1キャリアに幕を引いたフェラーリ時代のような自己満足に終わるのではなく、ライコネンに心からレッドブルのシートを求めて欲しいようだ。
「われわれには多くの選択肢がある」と話すマルコ。「キミを始め、ほかにもたくさんドライバーはいる。ほとんど、どのドライバーもチームに入りたがるはずだ」
「われわれは強力なドライバーがふたり必要だ。コンストラクターズ選手権も勝ちたいからね。われわれと真逆なのがフェラーリだよ。彼らはアロンソ(フェルナンド・アロンソ/フェラーリ)とドライバー選手権に全力投球さ」
「でも、われわれは両方欲しいのだ」