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ペーター・ザウバー「F1撤退はない」

2013年07月09日(火)9:10 am

ザウバーのチーム創設者ペーター・ザウバーは、チームスタッフに報酬が支払われていないという報道を否定した。

報道によると、ドライバーのニコ・ヒュルケンベルグは、契約で支払われることになっている5月と6月の報酬を受け取れなかったため、2013年の契約を打ち切ったという。そうなると、いつでもほかのチームに移籍できることになる。

「基本的に契約については話さないことにしている」とザウバーはスイスのテレビ局『Sportpanorama(シュポルトパノラマ)』に語った。

「しかし、ニコはシーズン後半もわれわれと共にいると確信している」

■ペーター・ザウバー「F1で20年間、報酬の支払い遅れは一度もない」

『Sonntagszeitung(ゾンタグツァイトゥング)』紙は、エリコンとおそらくほかのスポンサーいくつかが、約50万ユーロ(約6500万円)にも上る「緊急の援助」をしたと伝えている。

「今は大変苦しい。資金が非常に限られており、居心地の悪い恥ずかしい状況だ」とザウバーも認める。

しかしザウバーは、チームスタッフに報酬が支払われていないという報道は強く否定した。

「F1で20年間やってきて、報酬の支払いが遅れたことは一度もない」

■パーツ供給元には請求延期を打診

だが、供給元のいくつかに対しては、請求書の支払い延期を頼んでいるとザウバーは認めた。

「マシン開発だけでなく、供給元にも影響が出ている」

「大部分については理解してもらっているが、精神的に非常にきつく、さまざまな意味でつらい状況だ」とザウバーは語っている。

■ペーター・ザウバーの哲学「経済的理由で解雇はしない」

ザウバーは、スタッフを「経済的な理由から」解雇したことは「一度もない」と話し、今後もそうするつもりはないとしている。

「いったんそれを始めたら、チームに大きな害を及ぼす」とザウバーは話す。

■綱渡り状態。求む、投資家

しかし、チームが新しいスポンサーを緊急に必要としているとザウバーは述べ、できれば投資家が望ましいとしている。

「この点には強い自信を持っている」とザウバー。「順調に進めば、今月末までにすべて問題なしという状況にできる」

また、「プランB」もあるとザウバーは明かした。

「いい計画だ。しかし、時間が大きな問題だ。間に合わなくなりつつある。一番は、供給元が供給を停止したら、走ることができなくなるからだ」とザウバーは話す。

■生き残る保証は「ない」、しかし「F1撤退もない」

チームが2013年シーズンを生き残れる保証があるのかと聞かれると、ザウバーはこう答えた。「基本的にはノーだ」

「しかし、私は心配していない。われわれは現在、日々努力している」

最後の手段は、チームを売却することだろう。

「もし、ほかの解決策がなければ、それも可能性のひとつだろう。しかし、その段階からはほど遠い」

「F1撤退はない。こういった状況に直面して、私の情熱に火が付いた。とにかく戦うまでだ」とザウバーは締めくくった。

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