フェラーリでは、17日(水)から実施される予定の若手ドライバーテストで、新人ドライバーを走らせる計画を取りやめるようだ。
もともと、シルバーストンでのテストには、あまり経験のないドライバーのみが参加を許されていた。
だが、先週末のF1イギリスGPでタイヤの破裂事故が続出し、ルールに変更が加えられた。
F1を統括するFIA(国際自動車連盟)が、ピレリタイヤの破裂事故による危機感が高まったことを受け、本来は若手ドライバーに限られたテストだったものをレースドライバーによるタイヤテストとすることを認めることにしたものだ。
だが、実際にクルマの開発に関連するテストはこれまで通り若手ドライバーに限って許されることになり、シルバーストンにはそれがちゃんと守られているかどうかをチェックする査察官がFIAから派遣されることになると報道されている。
それにもかかわらず、フェラーリでは、シルバーストンでのテストにレースドライバーのフェルナンド・アロンソとフェリペ・マッサのみを走らせることにするようだ。
フェラーリのスポーティングディレクターであるマッシモ・リボラは、「間違いなく、今回のテストは実際のレースドライバーたちによって行われることになる」と認め、次のように続けた。
「何か新しいことを試そうというときに若手を乗せても意味がないだろう。求められるフィードバックをする上で必要となる経験をしていないからね」
さらに、ロータスのロマン・グロージャンも、そのテストでは自ら忙しく働くことになるだろうと考えている。
グロージャンは、フランスの『Sport24(スポール24)』に対し、「どうやら、若手ドライバーテストでやらなくてはならないことがたくさんありそうだよ」と語り、さらに次のように続けた。
「タイヤが破裂するのは誰も見たくないし、F1関係者全員がピレリとともにそれを解決するために働いていることも知っているよ」
そして、FIAではさらに、シルバーストンでのテストを当初予定されていた3日間から4日間に延長することで、そのチャンスを広げるのではないかと見られている。
いわゆる「テストゲート」問題によって、この若手テストへの参加禁止処分を受けたメルセデスAMGだが、もともと予定されていた3日間については、その処分を受け入れている。
だが、メルセデスAMGのエグゼクティブディレクターであるトト・ヴォルフは、もしテストが4日間に延長されるのであれば、追加された1日については参加することを目指したい、と次のように語った。
「われわれは、一層大きな罰則を受けることになる。なぜなら、ほかのチームもレースドライバーを使ってテストをできるからだ。だが、われわれとしては安全を目的としてこれを受け入れた」
そして、ヴォルフはドイツの『Bild(ビルト)』紙に対し、次のように続けた。
「だが、もし4日目があるのであれば、その日には参加できることを求めて闘うよ」