メルセデスAMGが5月にバルセロナで行った秘密のタイヤテストについて同チームで代表権のない会長を務めているニキ・ラウダが知ったのは、「すでにマシンが走り始めてから」だったことが分かった。
19日(水)、ドイツ『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌のミハエル・シュミットが記事にしたものだ。後に大問題となったこのテストについては、間もなくFIA(国際自動車連盟)の国際法廷で発足以来最初の審理が行われる。
メルセデスAMGは弁護士やエンジニアを多数揃えて20日(木)午前にパリで開かれる法廷に臨むが、ラウダならびにトト・ヴォルフ(メルセデス/モータースポーツ責任者)は姿を見せないことが広報担当によって明らかにされたことから、チームを代表するのはロス・ブラウン(チーム代表)のみとなる。
ワークスチームの形態で再びF1に打って出てから3年、メルセデスAMGは思わしい結果を上げていない。ラウダとヴォルフの両オーストリア人はチーム新加入ながら株主でもある。
ブラウンはスケープゴートにされるといった憶測も聞こえるが、既に英ブラックリーのチーム工場では元マクラーレンのテクニカル・ディレクター、パディ・ロウが働いており、いずれはブラウンの後を継ぐと目されている。
ブラウンはF1第7戦カナダGPで報道陣でこんなことを語っていた。「テストは私の一存で行った。それが事実だ。今後については国際法廷の成り行き次第だ」
シュミット記者が19日に報じたところによると、いわく付きのバルセロナ・テストについてチーム会長のラウダが知ったのは「すでにマシンが走り始めてから」だったという。
さらに同記者は、2013年型マシンを使用するにあたり、前もって許可を求めたとするラウダの補佐たちの主張を併せて伝えている。