ポール・ディ・レスタとフォース・インディアの関係に不穏な空気がただよっている。2戦にわたって過激なチーム批判を繰り広げたばかりか、先週末のF1第7戦カナダGPではガレージ内の小競り合いもうわさされた。しかし、ディ・レスタ本人は関係良好を強調している。
第6戦モナコGP予選でチームが立てた作戦を激しく非難したディ・レスタは、続くカナダGPの予選でも、路面コンディションが最良のときトラブル含みのマシンで送り出されたのは「まったく受け入れられない」と、フォース・インディアの仕事ぶりに怒り心頭だった。
うわさの取っ組み合いはディ・レスタのトレーナーとメカニックが演じたものらしいが、フォース・インディアは特に否定していない。
それでも、こうした批判はチーム首脳のあいだで「前向き」に受け止められていると、ディ・レスタはイギリス『BBC』に次のように話す。
「チームの誰もが思いは同じだ」
「ミスの責任者は謝ってくれたし、僕もその姿勢を100%受け入れている」
「いま思い返しても、別に言い過ぎたとは思っていないよ。チームと密接に仕事をしていると熱くなるときがあるけど、それは悪いことじゃない。むしろ自分の思いは、正直に言うべきなんだ」
「仮に僕が2度失敗を犯したとしよう。そんな自分を許せないし、チームだって厳しく接するだろう。それは当然のことさ」
予選のゴタゴタを克服したディ・レスタはF1カナダGP決勝でみごと7位に入賞、フォース・インディアのF1参戦100戦目に花を添えた。
ディ・レスタは「再度、結束を固めた僕らは、やるときはやると証明してみせた。僕とチームの関係は今も良好さ」と締めくくった。