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ピレリの新型リアタイヤをテスト/F1カナダGP金曜まとめ

2013年06月08日(土)19:53 pm

F1タイヤサプライヤーのピレリは、第7戦カナダGP金曜セッションでプロトタイプのタイヤの評価を行った。ピレリは「デラミネーションの再発防止を確実にするためのマイナー修正であり、性能や耐久性などの基礎的なタイヤ特性に影響を及ぼすものではありません」と主張している。以下、ピレリのプレスリリース。

各チームがピレリの新型タイヤを初めて試しました。この新型タイヤは、リアタイヤの構造にアラミド繊維を使用しているミディアムタイヤで、金曜フリー走行の2つのセッション用として、ドライバーあたり2セットがプロトタイプとして供給されました。通常通り、各チームは、このレース週末用に選択されている2013年型オリジナル仕様のP Zeroホワイト・ミディアムとP Zeroレッド・スーパーソフトも使用しました。

午前中に行われたフリー走行1回目(FP1)中の雨によって、1時間30分のセッション中、ドライ走行を行うことができたのは終盤の約20分間のみでした。それまでは、主にCinturatoグリーン・インターミディエイトが使用され、Cinturatoブルー・ウェットによる走行も見られました。トロ・ロッソのジャン・エリック・ベルニュが最初にプロトタイプタイヤを試しました。フォース・インディアのポール・ディ・レスタが、イエローフラッグによる事実上のセッション終了前に、ミディアムタイヤでセッション最速タイムを記録しました。

引き続き冷涼ながらドライとなった午後、各マシンのラップタイムは、午前中よりも5秒程速くなりました。

フェラーリのフェルナンド・アロンソが、本日の最速タイムとなる1分14秒818をスーパーソフトタイヤで記録しました。このタイムは、昨年のセッション最速タイムよりも0.5秒速いものです。2回のフリー走行で最も一貫した速さを見せていたのは、両セッションでともに3番手タイムを記録したロータスのロメ・グロジャンでした。

ポール・ヘンベリー(ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
「午前中の雨によって、ドライバーたちが待ち望んでいた新型リアタイヤ構造の評価は限定的なものとなりましたが、最初のフィードバックはポジティブでした。今後数日をかけてこの新型タイヤ構造に関するさらに大量のデータを分析し、最終的な結論を出しますが、大きな変更は行わないでしょう。今回の変更は、デラミネーション(安全性に影響は与えません)の再発防止を確実にするためのマイナー修正であり、性能や耐久性などの基礎的なタイヤ特性に影響を及ぼすものではありません」

「カナダは、そのトラックレイアウトやタイヤ温度を上昇させるヘビーブレーキングにより、タイヤにとって最もチャレンジングなサーキットのひとつです。今日は、気温と路面温度が17℃前後で、レースとほぼ同様と思われるコンディションでした。低温にも関わらすグレイニングの発生はわずかで、両コンパウンドともに良好な性能と耐久性を見せてくれました。路面がまだグリーンで、ここには非常に多くの変動要因があるため、現時点でピットストップ回数を予測するのは困難ですが、スーパーソフトによる大きな性能劣化のないロングランがフリー走行で見られたため、明日の予選ではスーパーソフトが主役となりそうです」

本日のラップタイム上位:
FP1
1 ディ・レスタ 1分21秒020 ミディアム新品
2 バトン 1分21秒108 ミディアム新品
3 グロジャン 1分21秒258 ミディアム新品

FP2
1 アロンソ 1分14秒818 スーパーソフト新品
2 ハミルトン 1分14秒830 スーパーソフト新品
3 グロジャン 1分15秒083 スーパーソフト新品

本日の統計:
ミディアム
走行距離 * 2,210
使用セット数 ** 48
最多ラップ ** 29

スーパーソフト
走行距離 * 1,426
使用セット数 ** 28
最多ラップ ** 22

インターミディエイト
走行距離 * 985
使用セット数 ** 22
最多ラップ ** 20

ウェット
走行距離 * 152
使用セット数 ** 21
最多ラップ ** 8

*本日のFP1とFP2での全ドライバーによる総走行距離(km)**コンパウンド毎の全ドライバー統計

荷重:
減速時の最大Gフォース(縦方向の荷重)ターン10で-4.27G
コーナリング時の最大Gフォース(横方向の荷重)ターン3で4.12G

今日の豆知識:
モントリオールは、ピットストップタイムがわずか16秒と、シーズン中で最もピットストップのロスタイムが短く、そのため、特にマシンスピードが速い場合は、多くのドライバーがピットストップ回数の多いスプリント戦略を採ります。また、セーフティーカーが導入される確率が高いことから、柔軟な戦略が勝利を収めることができ、エンジニアにとっては戦略の構築作業がより複雑なところです。

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