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モータースポーツ版名球会「ゴールドスター・ドライバーズクラブ」発足

2013年06月05日(水)0:51 am

鈴鹿サーキットで第1回日本グランプリが開催されてから50年となる節目の今年、日本のモータースポーツ界の礎を築いたドライバーたちのクラブ組織「ゴールドスター・ドライバーズクラブ・オブ・ジャパン(GSDC)」が発足。4日(火)に設立記念パーティーが行われ、往年の名ドライバーたちが集まった。

モータースポーツ版の名球会とも言えるGSDCは、日本のモータースポーツを築き上げたレーサー/レーシングドライバーを敬いたたえ、その栄光と足跡を後世に残すことで日本のモータースポーツ界のさらなる発展や、モータリゼーション全般に寄与するために発足された組織。公式ウェブサイトでの会員紹介や交流パーティー、講演会や社会貢献活動を通じて業界の振興や各種の貢献活動を行うことを主な活動にする。

入会資格は、入会時点でスーパーフォーミュラ、SUPER GT以上のカテゴリーに参戦中、または参戦を予定していない現役以外の日本人ドライバー。そして、1973年のオイルショック以前の主要ワークスドライバーや海外に挑戦していたドライバー。国内トップフォーミュラの歴代チャンピオン、富士GCシリーズの歴代チャンピオン、全日本耐久選手権/JSPCチャンピオンや、規定に沿って推薦されたドライバーとなっている。

1929年生まれで、日本人として戦後初めて国際的なラリーイベントで優勝し、ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル(ニスモ)の初代社長も務めた難波靖治氏や、「砂子塾長」の名で知られる砂子智彦氏の父であり、第3回日本グランプリの優勝者である砂子義一氏(1932年生まれ)も会員になった。さらに、1934年生まれで第1回日本グランプリにおいてトヨタ・クラウンでデビューウィンを果たした多賀弘明氏など、日本モータースポーツ界の黎明(れいめい)期に活躍した名ドライバーたちが多くメンバーに名を連ねている。

難波氏が名誉会長を務め、多賀氏が会長、1965年から10年連続でマカオGPに出場し、1971年に日本人初の準優勝を果たした大久保力氏が副会長に就任した。そして、砂子氏、高橋国光氏、長谷見昌弘氏、鮒子田寛氏、高橋晴邦氏が役員を務める。

発起人でもある大久保氏はスピーチの中で、「日本という国は、モノに対する文化はあるが、人間に対する文化はなかなかない。これでは、次の世代の人たちも同じ寂しさを感じるに違いないと考えました」とGSDC発足のきっかけを説明。さらに、戦後にプロレスなどで野球人気が落ち込んだ際、名球会が作られたことを参考にしたと語った。

また、メンバーに名を連ねる関谷正徳氏は、「こういうものがなければ、スポーツの組織として成り立たない。こういうものがなかったことの方が問題で、そういったところがわれわれのダメなところだと思う。これを機会に、モータースポーツが世の中に認められ、文化として成立するようにしていきたいと思います」とTopNewsへコメントしてくれた。

自身よりも先輩のドライバーが集まっていることについて関谷氏は、「すごい人ばかりでオロオロしてしまう」と笑いながら語り、かつての盟友やライバルとの再会を喜び合う輪に加わっていった。

ゴールドスター・ドライバーズクラブ・オブ・ジャパン会員(6月3日時点)
難波靖治/漆原徳光/大岩湛矣/大久保力/大坪善男/岡田秀樹/岡本安弘/影山正彦/片山右京/北野元/北原豪彦/久保田洋史/黒沢元治/桑島正美/真田陸明/篠原孝道/菅原義正/杉崎直司/鈴木亜久里/鈴木恵一/鈴木利男/砂子義一/関谷正徳/多賀弘明/高木虎之介/高橋国光/高橋利昭/高橋晴邦/武智勇三/館信秀/津々見友彦/寺田陽次郎/歳森康師/都平健二/長坂尚樹/中嶋悟/中谷明彦/長谷見昌弘/服部尚貴/鮒子田寛/藤田直廣/星野一義/細谷四方洋/松本恵二/見崎清志/柳田春人/吉田隆郎/米村太刀夫(敬称略、50音順)

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