ドイツの検察がF1の最高権威バーニー・エクレストンを汚職の嫌疑で訴追しようとしている中、F1の統括団体FIA(国際自動車連盟)のジャン・トッド会長は、エクレストンを支持する姿勢を明らかにした。
万が一エクレストンが起訴もしくは有罪判決を受けるようなことがあれば、F1のオーナー企業CVCはエクレストンに辞任を迫るだろうと言われている。
トッドは、『DPA通信』に「エクレストンには職務をまっとうする権利があるし、仕事ぶりも素晴らしい」と話したが、一方で「彼はCVCからも雇われている身であるため、決めるのはCVCだ」との見解を示した。
トッドは、エクレストンの退任がもたらすであろう混乱に対し、エクレストンとともに断固として立ち向かうかもしれない。
ミナルディの元オーナーであるポール・ストッダートは、「エクレストンの後任が物事を把握するのに数年を要することもあり得る」と『Bloomberg( ブルームバーグ)』に述べた。
「CVCは困った立場にある」
「もしバーニー・エクレストンが辞任を強要されたら、コンコルド協定は混乱をきたすだろう」
現在のところ、エクレストンのドイツ国内における法律上の問題は、F1の株式公開を目指すCVCの計画を滞らせていると考えられており、CVCの首脳ドナルド・マッケンジーも、「IPO(新規株式公開)市場が1年前より改善されているとは言え、解決すべき問題をまだいくつか抱えている状況だ」と『PA Sport(PAスポーツ)』に認めている。
「株式公開は今年中に実現するかもしれないし、来年になるかもしれない。わたしたちは特に急いでいるわけではない」とマッケンジーは話した。