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プレッシャーを一身に背負うビアンキ

2013年05月23日(木)10:27 am

マルシャがF1の中団チームに割って入るのも時間の問題だとジュール・ビアンキ(マルシャ)は考えている。

マルシャは2010年にヴァージンの名でF1に初参戦して以来、常にグリッド後方が指定席となっている。そのため、F1の最高権威バーニー・エクレストンは、2013年シーズン開幕を前にバックマーカー同士のマルシャとケーターハム両チームの合併すら望んでいた。

最近になって、エクレストンは「カスタマーカー」ルールの導入を提案している。エクレストンにインタビューを行ったF1のビジネス・ジャーナリストのクリスチャン・シルトは、『Express(エクスプレス)』紙の中で「この新ルールは、現チームの中で最もパフォーマンス面で劣るマルシャに対して特に有利に働くだろうとエクレストンが考えている」と伝えた。

現に昨シーズン11位のマルシャは、コンコルド協定により10位以上のチームにのみ支給される配当金を受けることができなかったが、今季はバックマーカーの中で最も良い結果を残している。

これは、実力を高く評価されているルーキードライバー、ビアンキの力によるところも大きい。マルシャは当初、ルイス・ラジアと契約を結んでいたが、ラジアのスポンサーが資金の提供を行えず、急きょビアンキに白羽の矢が立てられた。

フェラーリの支援を受けるフランス人ドライバーのビアンキは、マルシャに信頼を寄せる。

「チームは素晴らしい仕事をクルマにしてくれた。みんなが考えるほど悪くないよ」とビアンキはスペインの『El Confidencial(コンフィデンシアル)』に語った。

「あと少しだけダウンフォースがあれば、グリッドの真ん中あたりまで行けるから、この調子を維持しないとね」

ビアンキはチームメートのマックス・チルトンを速さで圧倒しており、マルシャが今シーズンを10位以内で終え、来季のF1公式配当金を手にできるか否かはビアンキの出来次第にかかっている。そのため、すべてのプレッシャーがビアンキにのしかかっているとも言える。

「どっちみちプレッシャーには慣れっこさ」とビアンキは語っている。

「でも、たとえどんなに難しかろうとマルシャにとってその順位(10位)でシーズンを終えることはとても重要なんだ。ケーターハムだって僕たちと同じ状況に置かれているからね」

さらに、2014年シーズンに向けてフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)の新しいチームメート探しをする可能性のあるフェラーリに良い印象を与えなくてはいけないというプレッシャーもある。フェリペ・マッサ(フェラーリ)のシートについて聞かれたビアンキは、「分からない」と答えた。

「まったく分からないよ。この世界では、どの方向へ進むかなんて誰にも分からないんだから」

「僕はただベストを尽くすだけさ。そして、もし彼ら(フェラーリ)に選んでもらえたら、もちろんノーと言うつもりはないよ。でも、いまはまだ、その段階にないからね」と付け加えた。

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