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2013年F1第5戦スペインGPの見どころ

2013年05月09日(木)16:49 pm

アジアや中東などでレースを重ねてきた今季のF1も、今週末のスペインGPからヨーロッパへ戦いの場を移す。大幅な改良を予定しているチームも多く、勢力図が変わる可能性もある。

・開催サーキット
スペインGPが行われるのは、バルセロナにあるカタルーニャ・サーキット。冬のテストで使用されることから、F1チームにとってはおなじみのサーキットであり、どのチーム、ドライバーも熟知しているサーキットだ。

1、2コーナーを抜けた先にある3コーナーや、その次の4コーナーなど、大きく回り込む長い高速コーナーが特徴になっている。このほかにも高速コーナーが存在することから、タイヤへの負担が大きい。タイヤを酷使すると大きくタイムを落とすことになるため、タイヤをいい状態に保つような走り方、クルマのセットアップにすることが重要になる。

また、高速コーナーが多いことから、空力が重要になるサーキットでもある。そのため、効率のいい空力性能を持ったクルマが有利になり、このコースで速ければ、どのコースでも速いと言われ、クルマの総合力が試されるサーキットとされている。

・今回もタイヤがレース展開のカギに
カタルーニャ・サーキットには、タイヤに大きな負荷がかかる高速コーナーが多いため、タイヤへの負担が大きい。そして、今回のスペインGPから最も硬いハードタイヤが変更されることから、各チームともこのタイヤを使いこなすためのデータ収集を行うことになる。

ピレリがカタルーニャ・サーキットに持ち込むドライタイヤは、改良されたハードとそれよりも1段階軟らかいミディアムのコンパウンド。決勝では、雨用のタイヤを使用しない限り、2種類のコンパウンド両方を使用しなければならない。ソフトでいかに性能低下を抑えるかが重要になってくるだろう。

ピレリは、ミディアムの性能低下が著しいと予想しており、予選でミディアム、決勝ではハードを中心にした戦略になると見込んでいる。なお、今週末から金曜のフリー走行で耐久性を重視した試作ハードタイヤを1セット追加供給することが決まった。これは、タイヤ温存のため各車がガレージにとどまることを防止するための対策だ。

・優勝争いは?
今季これまでの4戦では、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)が2勝、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)とキミ・ライコネン(ロータス)が1勝ずつという結果だった。今回もレッドブル、フェラーリ、ロータスといったチームを中心にした戦いになると思われる。

また、開幕から速さを見せているメルセデスAMG勢にも注目だ。メルセデスAMGは前後のウイングなど大幅な改良を施すだけではなく、カラーリングも変更する予定。メルセデスAMGで代表権のない会長を務めるニキ・ラウダによると「よりシルバー」なカラーリングになっているという。

今年のスペインGPでは、ソフト側のタイヤにミディアムが選ばれている。これまではソフトが選ばれていたが、ソフトタイヤが選ばれた場合には、今シーズン最もうまくソフトタイヤを使えているとされるロータスに有利だとみられた。しかし、ソフト側タイヤがミディアムになったことで、ロータスの優位性がなくなり、レッドブルが有利になるのではとの見方が広がっている。

F1でも屈指の人気を誇るアロンソの母国、情熱の国スペインが舞台となることから、毎年お祭りのような盛り上がりを見せるスペインGPは10日(金)現地時間10時(日本時間17時)に開幕。決勝は、12日(日)現地時間14時(日本時間21時)にスタートする。

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