レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコが、メルセデスAMGが3回F1チャンピオンのセバスチャン・ベッテル(レッドブル)獲得をねらうのも理解できると話した。
メルセデスAMGの非常勤会長である元F1チャンピオンのニキ・ラウダは、ドイツの『Bild am Sonntag(ビルト・アム・ゾンターク)』紙に対して、ベッテルを説得しようとしていることを認めた。
「(メルセデス・ベンツの元モータースポーツ責任者)ノルベルト・ハウグが始めたことを続けた」とラウダは話している。
これについてマルコは、「ニキがベッテルを獲得しようとするのももっともだ」と語り、悪い感情は持っていないと主張している。
レッドブルのドライバーについては、マーク・ウェバーが今シーズン限りでチームを離れ、キミ・ライコネン(ロータス)やダニエル・リチャルド(トロ・ロッソ)が加入するのではないかとうわさされているが、今回のニュースでまた別の見方も出てきた。
F1チームの元技術責任者で、現在『BBC』で解説を務めるゲイリー・アンダーソンは、次のように見ている。「レッドブルは、セバスチャン・ベッテルがフェラーリから巨額のオファーを受けて移籍した場合に備えておく必要がある。ライコネンなら、それだけの実力が十分あるだろう」
「彼(ライコネン)はレッドブルにとって、まさにぴったりだと思う。この実現を目指して交渉が進んでいたとしても驚かない」とアンダーソンは述べている。
同様に、レッドブルにも在籍していた元F1ドライバーのデビッド・クルサードは、チャンピオンチームのレッドブルが接触しているなら、ロータスはライコネンへの残留説得に苦労しているかもしれないと見ている。
「(ロータスには)間違いなく優秀な人材がいる」とクルサードはドイツの『motorsport-magazin.com』に話した。「だが、予算規模は(レッドブルと)同じには見えない」
クルサードは、レッドブルでチームメートだったウェバーについては今も十分活躍していると述べたが、「だけど、キミとレッドブルとの関係はずっと以前からある」と語り、ライコネンが2010年から2年間ラリーに参戦していた際にレッドブルがスポンサーだったことを指摘している。
「もし、マークがほかのことをする決断をしたら、キミはセバスチャンの完ぺきなチームメートになると思う」
今のところ、この問題に関するライコネンのコメントは慎重だ。
「(2013年以降の)契約はない」とライコネンはフィンランドの『Turun Sanomat(トゥルン・サノマット)』紙に話した。「でも、いつかはそのことを考えなきゃならない」
「僕は勝ちたい。少なくとも現時点では、ここ(ロータス)にいたいと思っている」