次戦F1スペインGP(5月12日決勝)から導入されるタイヤの変更点が最小限にとどまるとの報道をピレリがおおむね認めた。
先週のF1バーレーンGP(21日実施)において、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)が圧倒的な強さを見せて優勝したため、デグラデーション(性能低下)が激しい今年のピレリタイヤを声高に批判してきたレッドブルが静かになるだろうと思われていた。
ところが、レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーはレース後、『AFP通信』に対し、「タイヤにはまだ納得していない」と述べた。
ピレリタイヤに関する批判が多く聞かれるものの、実際にはほとんどのチームがタイヤの現状維持を求めているとされるため、今回のタイヤの見直しは、「ハードタイヤ」と「ソフトタイヤ」のコンパウンドの微調整のみにとどまるだろうと言われていた。
『Auto Motor und Sport(アウト・ モートア・ウント・シュポルト )』誌の記者ミハエル・シュミットは「最終決定は23日(火)にミラノで下されるだろう」と報じていたが、ピレリのモータースポーツディレクターを務めるポール・ヘンベリーはこのたび、このミラノでのミーティングの存在を認めた。
「チームは、まったく新しいものを期待すべきではない」とヘンベリーは『Speed Week(スピード・ウィーク)』に語った。
「結局、何も変わっていない。1年前も同様にタイヤに対する批判が多かった。でも、チームは時間をかけてタイヤの対処法を学んだ」
「批判は徐々に収まり、やがて無くなった」
元F1ドライバーで、現在はドイツモーターレーシング連盟の代表を務めるハンス=ヨアヒム・スタックは、今回のピレリの決定に関して、レッドブルがひそかに喜んでいるだろうと述べた。
「明らかに、ベッテルとチームは今、どうやってタイヤを機能させるか分かっている。あるいは、少なくともタイヤへの理解を深めている」
しかし、『Auto Motor und Sport(アウト・ モートア・ウント・シュポルト)』は、バーレーンのとりわけ高い気温が、ただ単にRB8(レッドブルの2013年型車)とピレリタイヤの相関関係に適しただけとの見解を示している。