F1ボスのバーニー・エクレストンが2014年のタイヤ供給契約は「すべて完了した」と発言したが、ピレリのポール・ヘンベリーが否定した。
ピレリとF1は3年間のタイヤ供給契約を結んでいるが、2013年はその3年目に当たる。ピレリのモータースポーツ部門トップのヘンベリーは、ピレリ幹部は契約締結の遅れに気をもんでいると明かしている。
しかし、エクレストンは19日(金)にバーレーンで「F1側からすると、(2014年契約は)完了した」と報道陣に語った。
これに対してヘンベリーは「では、きっとエクレストンにとっては終わったんだね」と笑い、暗にエクレストンの発言を否定した。
「まだ進行中だ」と明かしたヘンベリーによると、ピレリは「特にヨーロッパの自動車業界における動き」を新しい契約に盛り込むことを求めているという。
「すべての市場において、3月の売り上げは1割ダウンだった。ピレリにとってこの影響は大きく、この困難に対策を取らなければならない」
市場状況に加えてピレリの頭を悩ませているのは、劣化が激しい2013年のピレリタイヤにたびたび向けられる厳しい批判だ。タイヤ仕様の変更まで求める声が出ているが、ピレリは活性化を望むF1幹部の希望に応じただけだと主張している。
しかし、元F1ドライバーで現在はブラジルのテレビ局『Globo(グローボ)』のコメンテーターを務めるルーベンス・バリチェロは、F1タイヤにエンターテインメント性を持たせることを支持する考えをバーレーンで明かした。
「彼らはそう決めたんだ。レースが技術勝負じゃなくなったということもできるけれど、レースはもっと面白くなり、もっと予測不可能になったのは事実だろう」とバリチェロは『O Estado de S.Paulo(オ・エスタード・ジ・サンパウロ)』に語った。