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F1第3戦中国GPレースレポート

2013年04月14日(日)18:12 pm

2013年F1第3戦中国GPが4月14日(日)、上海インターナショナル・サーキット(1周/5.451km)で3日目を迎え、現地時間15時(日本時間16時)から決勝が行われ、フェラーリのフェルナンド・アロンソが優勝した。

【結果】F1第3戦中国GP決勝、各ドライバーのタイム、タイム差、ピット回数など

レーススタート時の天候は晴れ。気温26℃。路面温度は35℃。今季初めて雨に悩まされることのない週末となった中国GPだが、各チームとも「予選専用タイヤ」に近いとも言われるソフト側のタイヤ特性に手を焼いている。タイヤ戦略がレース展開に大きな影響を与えることが予想される中、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)は、スタート時のタイヤ選択のアドバンテージを得るために予選Q3ではあえてタイム計測を行わない戦略を選んだ。

ポールポジションのルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)以下、7番手スタートとなるダニエル・リチャルド(トロ・ロッソ)までは予選Q3で一度使用したソフトタイヤでのスタート。8番手スタートのジェンソン・バトン(マクラーレン)、そして9番手スタートのベッテルはハード側のミディアムタイヤでのスタートとなる。

決勝ではミディアムタイヤとソフトタイヤをそれぞれ少なくとも1回以上使わなくてはならないが、タイヤサプライヤーのピレリは、ソフトを1回、ミディアムを3回使用する3回ストップ作戦が主流になるだろうと予測している。なお、レッドブルのマーク・ウェバーは予選での燃料規定違反によるペナルティーで最後尾スタートとなったため、ピットレーンからスタートさせることを選択し、ギアボックスやセッティングの変更を施している。

レッドシグナルが消え、各車が一斉にスタート。フェラーリの2台がいいスタートを決め、ライコネンが4番手に後退。最後尾からソフトでスタートしたウェバーは1周でピットインし、ミディアムに交換。この後はミディアムでタイムを稼いで追い上げてゆく作戦だ。1周目を終えた時点でのトップ5は、ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)、フェリペ・マッサ(フェラーリ)、キミ・ライコネン(ロータス)、ニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)。

4周目で早くもメルセデスAMG勢のタイヤがきつくなってきているようだ。6周目にフェラーリ勢が一気にハミルトンを追い抜いてゆく。たまらず、メルセデスAMG勢は2台同時にピットイン。これでトップに立ったアロンソやライコネンも8周目にピットイン。想定されたように序盤からピットは大忙しだ。ターン14ではエステバン・グティエレス(ザウバー)がエイドリアン・スーティル(フォース・インディア)に追突。この2台はこのまま早々にリタイアとなる。

8周を終えた段階で、トップには10番手からスタートしたニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)、2番手にベッテル、3番手にバトンと、ミディアムでのスタート組が並んでいる。ベッテルとしてはソフトスタート勢がピットインした後にトップで差を広げてゆきたいところだったが、ヒュルケンベルグに先行を許したのは大誤算だ。

15周目、アロンソが少しずつ順位を上げ、4番手まで浮上してきた。16周目には、トップを走行していたヒュルケンベルグと2番手のベッテルが同時にピットイン。このピット作業でレッドブルがザウバーをかわし、ベッテルが先にコースに戻ってゆく。

21周目、ミディアムタイヤでスタートし、その時点でトップに立っていたバトンをアロンソがとらえてトップに立った。22周目には3番手のハミルトンと4番手のライコネンが同時ピットイン。そのままの順位でコースへと戻ってゆく。バトンはまだピットに向かう気配がない。マクラーレン勢は2ストップ作戦をとっている可能性が出てきた。23周目にはトップのアロンソと2番手のバトンが同時にピットイン。どちらもまたミディアムを装着してコースへ戻ってゆく。

めまぐるしい展開となっているレースだが、中間点となる28周を終えた時点でのトップ5は、ベッテル、アロンソ、ヒュルケンベルグ、バトン、ハミルトン。アロンソはファステストラップを刻みながらベッテルにプレッシャーをかけている。

30周目、ハミルトンがバトンをとらえて3番手に浮上。バトンの背後にはライコネンも迫ってきた。ヒュルケンベルグはここで2回目のピットインを行い8番手まで順位を下げている。

32周目、ベッテルがピットイン。コース復帰後すぐにマッサ、ヒュルケンベルグをとらえて5番手まで上がってきた。バトンをとらえ、ハミルトンにせまっていたライコネンが35周目に3回目のピットイン。2番手走行中のハミルトンも38周目に3回目のピットイン。ここでライコネンに先行を許してしまう。

41周目、アロンソが3回目のピットイン。ベッテルの背後2番手でコースに戻ると、その直後にベッテルを追い抜き、勝利に向けて万全の体制を築いてゆく。現時点で2番手のベッテル、3番手のバトンはもう一度ピットインが必要だ。その後バトンをとらえたライコネンとハミルトンがコース上で実質的な2位争いを繰り広げている。

残り6周を残してバトンが今日2回目のピットイン。ソフトタイヤを装着してコースへと戻ってゆく。6番手のマッサの後ろでコースに戻ったバトンだが、ソフトタイヤの利を生かしてすぐにマッサをとらえ、6番手に上がった。

ベッテルも次の周にピットインし4番手でコースに復帰。ソフトタイヤでファステストラップを刻みながら3番手のハミルトンを追いかけてゆくが、追い抜くまでには至らない。予選でギャンブルを行ったベッテルだったが、あとわずかのところで表彰台を逃すこととなった。

結局、うまくタイヤをコントロールし安定したレースを展開したフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)が今季初優勝。2位キミ・ライコネン(ロータス)、3位ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)までが表彰台。以下、4位セバスチャン・ベッテル(レッドブル)、5位ジェンソン・バトン(マクラーレン)、6位フェリペ・マッサ(フェラーリ)、7位ダニエル・リチャルド(トロ・ロッソ)、8位ポール・ディ・レスタ(フォース・インディア)、9位ロメ・グロジャン(ロータス)、10位ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)という結果だった。

【写真】F1中国GP土曜日(全30枚)

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