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誤解されてしまったラウダのチームオーダー禁止発言

2013年04月14日(日)13:15 pm

メルセデスAMGが単にチームオーダーを禁止したとするニキ・ラウダの言葉は誤って解釈されたものだと、メルセデス・ベンツ・モータースポーツのマネージングディレクターを務めるトト・ヴォルフが主張している。

メルセデスAMGの非常勤会長で株主でもあるラウダは、3月に開催されたF1マレーシアGP終了後、チーム代表のロス・ブラウンがニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)に対してチームメートのルイス・ハミルトンを追い抜かないよう指示していたことに不快の念を示していた。

第3戦F1中国GP初日の12日(金)、ルクセンブルクの大手メディア『RTL』に対しラウダは「われわれは、もう二度とチームオーダーは行わない」とコメントをした上で次のように続けた。

「最終戦だけは例外で、ほかの誰かがチャンピオンになることを防ぐためだけに使用可能とする」

「マレーシアで起こったことは、これ以降は起こらない。両者は自由にレースをする」

しかし、ラウダのこの言葉は、マレーシアGPでのチームオーダーは適切なものであったとするブラウンの主張だけではなく、ヴォルフの発言とも噛み合ってはいない。

ラウダの発言は誤解されてしまっているとするヴォルフは、ドイツ紙『Bild(ビルト)』に対して次のように語った。

「おそらく、ニキは自分の意見を明確に表さなかったのだと思う」

「マレーシアでそうだったように、技術的な問題が発生した場合には、われわれがとったような措置を講ずる必要がある。このことはニキも当然ながら理解している」

「スポーツマンとしての立場から言うと、私はチームオーダーには反対だ」

「しかし、チームの責任者としての立場からは、また違った角度から物事を考えなくてはならない。それは認めざるを得ない」

ドイツ紙『Die Welt(ディー・ヴェルト)』に対しては、「われわれは、世界中に存在する30万人の従業員に対する責任をも負っているのだ。メルセデスのドライバー同士がクラッシュするなどというのは、(メルセデス)グループのイメージと合致するはずもないことは言うまでもないだろう」とヴォルフは語った。

また現チーム代表ロス・ブラウンの代役としてマクラーレンの技術責任者パディ・ロウの名が挙がったり、ラウダとヴォルフとの間に確執が生じていると伝えられたりと、人事面においても頭を悩ませているとされるメルセデスAMG。しかし、ラウダとの関係についてヴォルフは、「われわれの良好な関係を知ったら、それは驚くだろうね」と前置きをした上でこう続けた。

「実のところ、マレーシアGPにおいて両ドライバーがそれぞれ燃料トラブルを抱えていたことを彼(ラウダ)は知らなかったんだ」

「われわれ2人も、そしてロス・ブラウンも、すべて順調だよ」とヴォルフは締めくくった。

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