F1バーレーンGPの開催までちょうど1週間となったが、バーレーンの政治的状況はさらに悪化しているようだ。
『AFP通信』が伝えたところによれば、12日(金)に、バーレーンの首都マナマで、デモ行進をおこなっていた抗議者たちに向けて警察が催涙ガス弾と、サウンド・ボム(※)を発砲したという。
抗議者たちはそのとき、「レースは犯罪だ」と繰り返し声を上げていたと伝えられている。
1996年シーズンのF1チャンピオンであり、現在は解説者として活躍しているデーモン・ヒルは今週、バーレーン政府が抗議者と思われる者の自宅を一軒一軒急襲し、一斉検挙しているとの報道が行われているさなかにバーレーンを訪れることに対する懸念を表明していた。
だが、トロ・ロッソのチーム代表であるフランツ・トストは12日(金)、次のように発言している。
「バーレーンへ行くことに問題は何もないよ」
「F1はエンターテインメントなんだ。われわれは政治にかかわるべきじゃない」
「われわれはバーレーンに行くべきであり、自分たちのレースをすべきだ。われわれはレースに集中すべきだし、政治的な側面や政治的な問題は誰かほかの者によって解決されるべきことだ」
(※)サウンド・ボム(音爆弾)とは、殺傷力はないものの、大きな爆発音を発することで相手を威嚇し、戦意を消失させるために用いられる武器