ピレリは、F1第3戦中国GP決勝でミディアムタイヤがメインタイヤとなり、2回のピットストップも可能と語っている。以下、ピレリ・ジャパンのプレスリリース。
ルイス・ハミルトンがメルセデス移籍後初のポールポジションを獲得しました。P Zeroイエロー・ソフトタイヤを使用したハミルトンのタイムは、昨年のポールタイムよりも0.5秒以上速い1分34秒484でした。今回の中国グランプリ用には、P ZeroイエローとともにP Zeroホワイト・ミディアムが選択されています。ミディアムタイヤでセッションを開始したトロ・ロッソの両ドライバーを除き、大半のドライバーがQ1の1回のみのランにP Zeroイエロー・ソフトタイヤを使用しました。予選時の気温は27℃、路面温度は41℃というコンディションでした。
最終Q3セッションは、多岐に渡ると見られる明日のレース戦略の重要な指標を示すものでした。レッドブルのセバスチャン・ベッテルとマクラーレンのジェンソン・バトンはミディアムタイヤでコースに出ましたが、バトンのみがミディアムタイヤでタイムを残しました。したがって、タイムを計測しなかったザウバーのニコ・ヒュルケンベルグとベッテルは、明日の決勝スタート時に装着するコンパウンドを自由に選択できます。
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント
「決勝でタイヤ戦略が重要な役割を演じることは明らかで、今日の予選でもそれが垣間見えました。ミディアムとソフト間の性能差がラップあたり1.5秒程あるため、確実にタイムを出すという意味で、ソフトコンパウンドで予選を戦うことは自然な選択でした。しかし、ソフトタイヤが予選でベストなパフォーマンスを発揮するのは1周のみのため(この点、予選用タイヤに少し似た性質があります)、各セッションでドライバーたちはぎりぎりまでコースに出ませんでした。明日の決勝では、燃料搭載量が減り、ラバーが路面に乗ることによってタイヤのデグラデーションは改善されるでしょうが、ミディアムタイヤが主役になりそうです。したがって、数多くの戦略が可能になるでしょう。特にミディアムタイヤでスタートするドライバーは2ストップも可能ですが、大半のドライバーは3ストップ戦略を採ると思います。もしハードタイヤを持ち込んでいたら、おそらく1ストップのレースも見られたかもしれません。ここまで、ソフトタイヤのデグラデーションが大きくなっていますが、明日は、中国で幾度も見られたように、アクションが盛りだくさんの決勝になることは間違いありません」
ピレリの戦略予測:
56周で争われる明日の決勝では、3ストップ戦略が最速と予測されます。
ソフトでスタート
1回目のストップ:6~9周でミディアムへ交換
2回目のストップ:22~26周でミディアムへ交換
3回目のストップ:39~43周でミディアムへ交換
代替戦略
ミディアムでスタート
1回目のストップ:15~18周でミディアムへ交換
2回目のストップ:33~35周でミディアムへ交換
3回目のストップ:46周前後でソフトへ交換
ソフトタイヤのデグラデーションをコントロールするチームは2ストップも可能です。しかし、両コンパウンド間の性能差が縮まらない限り、2ストッパーの方が3ストッパーより遅くなる可能性があります。
FP3のラップタイム上位:
1 アロンソ 1分35秒391 ソフト新品
2 マッサ 1分36秒013 ソフト新品
3 ハミルトン 1分36秒065 ソフト新品
トップ10ドライバーの使用タイヤ:
ハミルトン ソフト新品 1分34秒484
ライコネン ソフト新品 1分34秒761
アロンソ ソフト新品 1分34秒788
ロズベルグ ソフト新品 1分34秒861
マッサ ソフト新品 1分34秒933
グロージャン ソフト新品 1分35秒364
リカルド ソフト新品 1分35秒998
バトン ミディアム新品 2分05秒673
ベッテル ミディアム新品 タイムなし
ヒュルケンベルグ ソフト中古 タイムなし