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2014年F1エンジン音への不安は誇張

2013年04月09日(火)9:47 am

2014年からF1に導入されるV6ターボエンジンについて、F1ならではのサウンドが失われてしまうのではないかと不安の声が上がっているが、ある著名なベテラン解説者は大丈夫だろうと話している。

先週、F1を開催するサーキットの団体でトップを務めるロン・ウォーカーが、2014年のエンジン音を「芝刈り機のエンジンみたいだ」と『Autoweek(オートウィーク)』に語ったと報じられた。

また、F1最高責任者のバーニー・エクレストンは、F1の統括団体であるFIA(国際自動車連盟)は、ファンが離れないように、エンジン音を人工的に大きくする措置を取らざるを得なくなるかもしれないと示唆している。

しかし、フランスのテレビ局『TF1』で長く解説を務めてきたジャン・ルイ・モンセは、こうした不安は誇張されたものだと述べた。

「2014年のエンジン音が問題だとは思わない」とモンセは『Auto Plus(オト・プリュス)』のコラムで書いている。

「私は1978年にF1のジャーナリストになった。ルノーがターボエンジンで高く評価されていたころだ」

「フェラーリがあとに続くのに時間はかからなかった。それからBMWが、そして、ほかのメーカーも続いた。当時は1500ccのV6エンジンで、シングルかツインのターボだった。ただし、BMWだけは直列4気筒だったよ」

「ある思い出がある。これを聞けば安心するだろう」とモンセは読者に当時の様子を伝えている。「フランスGP、ポール・リカールでのことだ。ネルソン・ピケがミストラル・ストレートを走っている」

「冗談じゃなく容易に思い浮かんだのは、ストレートの真ん中で、BMWが時速330kmで走りながら、アスファルトを引きはがしつつ深さ20mもの溝を掘り進んでくる様子だ。それほどのごう音だった」

「だから、(2014年に)サウンドは変わるだろうが、大きな音は残るだろう。ものすごい音だ。それがなければ、F1はF1でなくなってしまう」

「だが、こうした音に関する不安の大半は、若いジャーナリストがグランプリサーキットで、ターボを搭載したGP3(F1の2つ下のカテゴリー)エンジンの電気ドリルのような音を聞いて伝えているものだと思う」

「ERS(エネルギー回生システム)を使うF1エンジンは、根本的に異なるものになるだろう」とモンセは締めくくっている。

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