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V6ターボエンジン導入でF1サウンドはどうなる?

2013年04月05日(金)9:38 am

2014年からF1に導入されるV6ターボエンジンは、F1らしいエンジン音を響かせてくれるかもしれない。

以前からそのエンジン音がF1にしては静かすぎると言われていたV6ターボエンジンについて、その音を大きくする可能性をF1ボスのバーニー・エクレストンが認めた。

現行のV8エンジンと比べてエンジン音の迫力が失われることで、F1ファンへのアピールを欠くことをエクレストンは懸念しているのだ。

F1オーストラリアGPの責任者ロン・ウォーカーをはじめ、ほかのグランプリの主催者たちもV6ターボエンジンの音がファンから不評を買うことを心配しており、ウォーカーはF1ビジネスに詳しいクリスチャン・シルト記者にこう話している。

「バーニーがそのうち言うだろうが、V6ターボエンジンのエンジン音はまるで芝刈機なんだ。あの音をどうにかするために、あらゆる手を尽くすつもりだ」

一方、エンジンメーカー各社は、市販車の開発がより静かで環境に配慮した車にシフトしていることもあり、2014年以降のエンジン規約を歓迎しているため、エンジン音の問題を重くとらえていない。

2014年からの新エンジン供給が確定的なのは今シーズンもF1にエンジンを供給しているルノー、メルセデス、フェラーリの3社だが、ホンダのF1復帰説は根強く、またトヨタとフォルクスワーゲンもV6エンジン時代に興味を示している。

エンジン供給メーカーの増加は歓迎されるはずだが、エクレストンはエンジン規約の大幅な変更はエンジンメーカーにとってリスクでもあると話している。

「製造業では常に起こっていることだが、彼らはうまくいかないものは切り捨ててしまうんだ」

そして、もうひとつのリスクはやはり「芝刈機」と揶揄(やゆ)されるエンジン音に失望したファンが去ってしまう可能性だ。

「ロン(ウォーカー)は、16,000回転まで回せることが絶対条件だと言っているんだ」

「回転数についてはすでに合意されているので、そこ(16,000回転)まで回さないのは、われわれも分かっている。燃料の流量についても合意がなされているので、タンクを大きくしたとしても(16,000回転は)無理だ」

エクレストン自身はあまり乗り気ではないがV6ターボエンジンがいい音を出せるようにする可能性も残されている。

「今の(V8エンジンの)エンジン音に近いものにすることはできるだろう」

2011年にウォーカーは、皮肉を交えてこう話していた。「(FIA会長の)ジャン・トッドはオーストラリアで私に言ったんだ。次はハイブリットを考えている、と」

「エンジン音はどうなるんだと聞いたら、クルマの後ろにスピーカーをつけるんだ。まったく、最高だね」

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