2013年シーズンの開幕戦F1オーストラリアGPでの走りから、フェリペ・マッサ(フェラーリ)はチームメートのフェルナンド・アロンソを援護するための「ナンバー2」ドライバーに過ぎないとのうわさを、当のマッサが一蹴した。
予選ではアロンソの1つ前の4番手につけレース中もアロンソの前を走るなど調子の良かったマッサであったが、2回目のピットストップで先に呼ばれたのはアロンソであった。
この件に関してかつてルノーのチーム責任者を務めたフラビオ・ブリアトーレは「フェリペが満足しているはずがない」とし、マッサ自身もレース後「フェルナンドが先に入ったときは正直驚いたよ。これだけが今回のレースの汚点だね。2つも順位を失ってしまったんだ」と明かしている。
それから一週間がたち、第2戦F1マレーシアGP(24日決勝)へと向けての準備が着々と進む中、厳しかった昨シーズンを乗り越えトップレベルにまで復調することができて満足しているとマッサは述べた。
またブラジルのモータースポーツ専門メディア『Totalrace(トータルレース)』の、オーストラリアGPにおけるチームの指示が逆風になったかとの質問に対しては、「僕はペナルティーを受けてはいないし、不利を被ったわけでもない」と前置きをした上で次のように続けた。
「僕たちは集団の中を走っていて、フェルナンドが先にピットに入った。リスクを取る場合、これは結構簡単な方法なんだ」
「これは彼(アロンソ)にとって不利に働くかと思ったけれど、結局はうまくいった」
「トップ争いをしているときにああいうことが起きたとしたら、それはうんざりするだろうね。でも今回の場合は不利にはなっていないし、もちろんチームオーダー(チームからの指示でチーム内の順位を決めること)などではないよ。絶対にね」
そしてマッサは「僕もその作戦を実行したけれど、うまく機能しなかった。あんなに短期間のプラクティスでタイヤ特性を見極めることは至難の業だよね」と締めくくった。