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井原慶子、マンセルやローブと並び2つ目のFIA委員就任。世界の女性代表へ

2013年03月21日(木)10:57 am

4輪モータースポーツの統括団体FIA(国際自動車連盟)でモータースポーツの意思決定機関になっている世界モータースポーツ評議会が、ドライバー評議会(Drivers’ Commission)を設立。日本からは、「ル・マン24時間」を含む昨年のWEC(世界耐久選手権)に年間参戦した井原慶子がメンバーに選出された。

ドライバー評議会は、レースやラリーといったカテゴリーの壁を越えて、ドライバーの立場から安全や環境に配慮した技術開発、さまざまな権利などについて論じ、モータースポーツの一層の発展を目指すもの。元F1世界チャンピオンのエマーソン・フィッティパルディが会長を務め、副会長には現役のWRC(世界ラリー選手権)王者、セバスチャン・ローブが就任した。井原は、女性代表委員に選任されている。

井原はすでに、女性を含む幅広い層にモータースポーツの意義や楽しさを伝えるために昨年FIAが発足させた「ウーマン・イン・モータースポーツ」委員会のアジア代表も務めている。今後は、元F1世界チャンピオンのナイジェル・マンセルや「ル・マン24時間」を5回制覇したエマニュエル・ピロ、ダカールラリー優勝者ナッサー・アル-アティアなど、そうそうたるメンバーと共に、クルマ社会、モータースポーツの将来を担う世界的な活動に参加していく。

井原はドライバー評議会への参加について、次のようにコメントした。

「プレジデントのエマーソン・フィッティパルディ氏など、偉大なるドライバーの皆さまと一緒にドライバーズ・コミッションの女性代表として選任いただき、大変光栄に思っております。私は、レースデビュー以来、ヨーロッパやアジアなどたくさんの地域の方々にお世話になり、そのおかげで昨年、世界最高峰の耐久選手権であるWECに参戦することができました」

「近年のレーシングカーはカーボンモノコックになったことから、女性にとっては体力的により厳しくなりました。そのほかにも先入観や女性が受け入れられにくい社会背景など女性ドライバーならではの壁はたくさんありました」

「しかし、モータースポーツは、男女が同じ条件下で競う事のできる数少ないスポーツであり、このスポーツのおかげで心身共に鍛えられたことを誇りに思っています。ダイバーシティ(多様化)が進む世の中で、モータースポーツが、女性をはじめ誰もが気軽に参加できる魅力的なスポーツになるように貢献できれば幸いです」

井原は現在、FIAで評議委員として活動する一方、今年のWECへ参戦するため、スポンサー探しなどレーシングドライバーとしての活動も並行して行っている。

なお、FIA「ドライバー評議会(Drivers’ Commission)」のメンバーは以下の通り。
会長:エマーソン・フィッティパルディ(ブラジル)
副会長:セバスチャン・ローブ(フランス)
シングル・シーター代表:ナイジェル・マンセル(イギリス)、カルン・チャンドック(インド)、マリア・デ・ビロタ(スペイン)
スポーツカーおよびツーリングカー代表:エマニュエル・ピロ(イタリア)、イバン・ミュラー(フランス)、エイドリアン・フェルナンデス(メキシコ)
ラリーおよびクロスカントリー・ラリー代表:ナッサー・アル・アティア(クウェート)、マーカス・グロンホルム(フィンランド)、ダニエル・エレナ(モナコ)
その他のカテゴリー代表:ケネス・ハンセン(スウェーデン)、ダニロ・ロッシ(イタリア)、井原慶子(日本)

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