事前の予報通りに雨が降ったF1開幕前バルセロナ最終テスト初日、少ないドライ路面での走行でトップタイムを記録したのはマーク・ウェバー(レッドブル)だった。
・【結果】F1バルセロナ最終テスト1日目、各ドライバーのタイム、タイム差など
・【写真】F1バルセロナテスト1日目(2013年2月28日)
この日のセッションは路面がしめっている状態でスタート、そしてお昼前には強い雨が降った。そのため、多くのドライバーが路面の水量が少ないとき向けのインターミディエイトタイヤで走りはじめ、水量が多いとき向けのウエットタイヤに履き替えていた。
しかし、午後には再びインターミディエイトで走れる状態になり、セッション終盤にはドライタイヤでの走行が始まった。そしてセッション終了間際、4種類あるうち2番目に軟らかいソフトタイヤを装着したウェバーがトップタイムを記録してセッション終了となった。
2番手はルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)。ハミルトンは午前中、ウエットコンディションでのインターミディエイトタイヤの評価などを実施。路面がウエットのため、実施可能なプログラムが限られてしまうことから、レース週末の手順を確認するシミュレーションも行った。午後には、レースでウエットからドライへコンディションが変化することを想定したシミュレーションも行っている。
3番手に入ったのはトロ・ロッソのジャン・エリック・ベルニュ。今年変更されているウエットやインターミディエイトの確認を行っていたがベルニュだが、雨の合間には新空力パーツもテスト。最終的にはドライタイヤでの走行も行っていた。
ウィリアムズのバルテリ・ボッタスが4番手。ほかのチーム同様、雨のため効果的なテストが難しい状況だったが、刻々と変化するコンディションの中でウエット、インターミディエイト、そしてドライタイヤとさまざまなタイヤで走行できたことは、ルーキーのボッタスにとって大きな経験になった。
5番手はマクラーレンのセルジオ・ペレス。ウエット路面だったこともあり、ペレスはまず空力の確認を行うと、その後はインターミディエイトタイヤでのセットアップを煮詰めることに集中した。
6番手に入ったザウバーのエステバン・グティエレスは、ルーキーのためウエット路面を利用してインターミディエイトやウエットタイヤでの走行経験を積むことを重視。7番手のポール・ディ・レスタも雨用タイヤの確認を行っていた。
8番手はフェラーリのフェリペ・マッサ。午前中はマッサも雨用タイヤの確認を行い、午後には多くの周回を走るロングランとピットインを繰り返しながらレースシミュレーションを実施。路面が乾いてからは、インターミディエイトタイヤでスタートし、ドライタイヤへ交換するという実戦的なシミュレーションも行っていた。
マルシャはこの日もマックス・チルトンを走らせた。ドライタイヤで走行できるようになってからは、新空力パーツも装着して走り、9番手でこの日のセッションを終えている。ケーターハムではシャルル・ピックが走行。予選とレースのシミュレーションを予定していたが、雨のためレースのシミュレーションは最終日の3日(日)へ変更し、この日は予選シミュレーションを行い10番手になった。
ロータスはロメ・グロジャンを走らせて空力のテストに集中。DRS(空気抵抗低減システム/可変リアウイング)を応用したダブルDRSのテストなども行っていたが、タイムは最下位になるものだった。
バルセロナでのテストは3日まで行われる。