F1の最高権威バーニー・エクレストンは、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)が2013年もF1チャンピオンドライバーとなって4連覇を果たすだろう、と3月上旬から始まる新シーズンを予想している。
「私の考える順位はこうだ。ベッテル、アロンソ(フェルナンド・アロンソ/フェラーリ)、バトン(ジェンソン・バトン/マクラーレン)、ハミルトン(ルイス・ハミルトン/メルセデスAMG)だね」
エクレストンは、2013年の注目チームには7冠王者のミハエル・シューマッハを放出してハミルトンを獲得し、新体制となったメルセデスAMGを挙げた。さらに、マクラーレンが勝利する可能性が2012年よりも高くなったと話している。
「私の意見は少数派だろうね。しかし、マクラーレンの方バランスがとれていると思うし、バトンはもっと良くなる可能性がある」
エクレストンはまた、昨年は厳しいシーズンを過ごしたフェラーリにとっても、2013年は良いシーズンになるとの予想も明かしている。
「フェラーリは強いと確信している。だが、スタートが肝心だろう。5、6戦が終わったころに浮上してくることはないはずだ」
複数の上位チームに前向きなミカタを示したエクレストンだったが、2012年シーズン終了後にチーム消滅が決定したHRTに向ける目は冷ややかだ。
「F1には、最高レベルのものしか残れないんだ。問題を抱えたチームは必要ない」
「私は、多くても10チームで争うが一番良いと思っているんだ。選手権をうまく運営していくには、そのくらいの数が理想的だ」
また、開催が不安視されたものの、F1レース開催が決定したと報じられたニュルブルクリンクについて、7月7日(日)に決勝を行うことを認めた。さらにF1イタリアGP(決勝:9月8日)の舞台モンツァ・サーキットにも問題が生じているだろうと語った。
モンツァ・サーキットでは、先日責任者のエンリコ・フェラーリが退任してファブリオ・トゥルチが代表の座に就いたばかりだ。
エクレストンは「実際は何が起きているのかよく分からない」としながら、フェラーリの功績を称えている。
「モンツァがほかのヨーロッパのF1開催地に比べて経済的に優遇されているのは、フェラーリのおかげだ」
「イタリアGPはヨーロッパで最も安価なグランプリなのだ。フェラーリは仕事に厳しいが、有能で実直、高潔な人間なんだ」
後任のトゥルチのことは「よく知らないし、嫉妬心もない。フェラーリ抜きでは複雑な問題が生じるだろう。エンリコがキーマンだったのだからね」と、厳しい意見を述べている。