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フェラーリ「2013年F1マシンの優先事項は軽量化と小型化」

2013年02月02日(土)5:06 am

フェラーリのファクトリーを歩き回っても、サーカスの綱渡りのようにロープの上でジャグリングをしたり歩いたりしている姿を目にすることはない。しかし、例えて言えば、製造部門がここしばらく続けていることは、まさにそれにあたる。まず2012年と2013年のマシンに対する作業の間でバランスをとり、その上さらに2014年についても考える必要に迫られているのだ。

フェラーリ製造部門の責任者コラド・ランツォーネが語った。

「タイトル争いを2012年最終戦まで戦い抜いたことで、終盤のアメリカやブラジルに向けてウイングやボディーワークといったパーツを開発しつつ、同時に2013年の新車を開発しなければならなかった」

「したがって、計画通りに進める大変な努力が必要だった。2つの開発プログラムをどちらも犠牲にすることなく、きちんと進行させるためだ。最後まで戦い抜くことができるようF2012に新パーツを投入し続け、かつF138の非常に重要な作業に影響が出ないよう、組織全体に厳しいルールを課した。自らに課した目標を達成するために、このファクトリーで働く全員と外部のサプライヤーが大きな努力を重ねたのだ」

今年のルール変更は全体的に少ないが、だからといって仕事が減るわけではない。改善の余地は常に存在するからだ。

「F138に関しては、2つの優先事項があった。軽量化と小型化だ」

「ルールに変更がない場合は常に、エンジニアは軽量化と重量配分、そして極限まで最適なレベルを追求したパーツの製造に集中して努力する。そうすると製造部門の方ではさまざまな困難にぶつかり、パーツの軽量化や小型化といった分野の最先端技術に目が向くことになる」

「製造段階というのは、作業を正確に行うことが非常に重要な場面だ。シーズン中にマシン外部のパーツ形状を変えることは比較的容易だが、核となる部品の変更は難しいからだ。小型化に関しては、特にマシンのリアエンドで、空力パーツのデザインを新たに考案することができた。そのパーツで空力効率が上がり、そして結果的にはラップタイムが上がる」

2種類のマシン開発が引き続き今年のテーマだ。

「新しいF138の開発中にF2012の開発を継続する必要があったように、また仕事が重なることになる。2013年の激しい戦いを続けている間にも、2014年のマシンと新しいエンジンにからんだ開発・製造を考える必要があるからだ」

「どちらのプログラムにも影響が出ないように、チームスタッフやサプライヤーは、再び非常に厳しい規律を守らなければならない。組織としても特別な努力が必要になる。プロジェクト全体が予定通り完了するためには、マシンのパーツ1つ1つの“開発期間”が、それぞれ異なるステップに間に合わなければならないからだ。これも、可能な限り強い体制で2014年に臨むためだ」

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