フェラーリのチーム代表であるステファノ・ドメニカリは、2012年F1シーズン後半にフェリペ・マッサ(フェラーリ)が見せた復調を称賛しつつも、現在のドライバーラインアップは「夢のチーム」を目指したものではないと語った。
16日(水)に、マドンナ・ディ・カンピリオのスキーリゾートで開催された恒例のメディアイベントにおいて、レッドブルからセバスチャン・ベッテルを引き抜き、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)のチームメートに据えようとするのではないかといううわさについて尋ねられたドメニカリは次のように答えている。
「もし正しく管理できるのであれば、(アロンソとベッテルといったトップレベルのドライバーによる)夢のチームは素晴らしいだろうね。だが、現時点ではわれわれはそうしようとは思っていない。なぜならわれわれとしてはできる限りバランスのとれたチームとしたいからね」
「F1だけに限らず、スポーツ全般に言えることだが、それにはかなり慎重であるべきだ。なぜなら、ナンバー1プレイヤーだけでチームをつくると、ときとしてうまくいくどころか逆効果になることがあるからね」
このドメニカリの発言は、聞きようによってはマッサに対する侮辱とも受け取れなくはない。だが、マッサは2009年のレース中に頭に怪我を負って以来、そしてまたアロンソがフェラーリに加入してから、必ずしも好調を維持してきているとは言えないのも事実だ。
だが、ドメニカリはさらに次のように続けた。
「フェリペは、キャリアにおいてもっともつらかったことについては、もう吹っ切れていると思うよ」
「個人的に言えば、(ドライバーを)変えるべきかどうか大きなプレッシャーを抱えていた。だが、チームの利益ということを考え、私はそのまま待つことにした。そして今では、フェリペをフェラーリファミリーの一員としてとどめたことは正しい選択だったと確信しているよ」