日産の海外向け高級車ブランドであるインフィニティは14日(月)、デトロイトで開催されている北米国際自動車ショーで、ラグジュアリースポーツセダン「Q50」を発表した。
インフィニティではクルマのネーミング方法を改め、セダンおよびコンバーチブルが「Q」、SUVおよびクロスオーバーが「QX」をモデル名の先頭につけることとしており、今回発表された「Q50」はそのルールが適用される最初のモデルとなる。
Q50には、328馬力を発生する3.7リッターV6エンジン搭載車と、3.5リッターV6エンジンと1モーター2クラッチ方式による「ダイレクトレスポンスハイブリッドシステム」搭載車が設定されており、ハイブリッド車のトータルパワーは354馬力を生み出すという。トランスミッションはいずれもパドルシフト付7速オートマチックとなる。
さらに、Q50には世界初となる2つの新技術も採用される。そのひとつである「インフィニティ・ダイレクト・アダプティブ・ステアリング」は、機械式のステアリングシステムより素早くドライバーの意図を車輪へと伝達し、タイヤの角度とステアリングの操舵(そうだ)をより高度に制御することを可能とするもので、ドライバーの好みや道路状況に応じて4種類のセッティングが選択可能となる。もうひとつの「アクティブ・レーン・コントロール」は、クルマをより車線の中央で走行させるため、車載カメラによる車線検出システムを使用し、車両の直進性能を向上させるものだ。
外観は、ローアンドワイドなプロポーションながら、CD値は0.26と、前後のゼロリフトをコンセプトとしたエアロダイナミックデザインが施されている。また、ユーザーの好みに応じてオプションでフロントデザインの変更も可能となるなど、パーソナライゼーションへの対応もひとつの特徴となっている。
また、インテリアはドライバーを中心に考えた快適で利便性の高い装備が採用されており、大型のデュアルタッチスクリーンディスプレーにより、ハンズフリー電話やナビゲーション、エンターテインメントシステムやスマートフォンアプリなどを統合する「InTouch(インタッチ)」と呼ばれる高度な通信システムも搭載される。
このQ50は、まず2013年夏にアメリカとカナダで販売が開始され、その後、主要なグローバル市場でも順次発売される予定だ。