ドライバーに明白な序列をつけることで知られるフェラーリでチーム代表を務めるステファノ・ドメニカリが、レッドブルのドライバーにも序列が存在すると明かしている。
フェラーリがひとりのドライバーを優先していることは誰もが知るところだ。現在、フェラーリのナンバー1ドライバーはフェルナンド・アロンソであり、フェリペ・マッサはナンバー2ドライバー。かつてミハエル・シューマッハがフェラーリで黄金時代を築いたことには、ルーベンス・バリチェロがレース終了直前にシューマッハへ優勝を譲ったこともある。
2012年の第19戦F1アメリカGPでも、フェラーリはナンバー1ドライバーを有利にするため、ナンバー2ドライバーに不利な状況を作っていた。アロンソのスタート位置を変えるために、マッサのギアボックスの封印を破り、あえて5グリッド降格ペナルティーを受けたのである。
あからさまに一方のドライバーをひいきするやり方は批判されることも多いが、フェラーリ会長のルカ・ディ・モンテゼモーロは「誰がなんと言おうと、われわれは気にしないよ」と、『Marca(マルカ)』に強気な発言をしている。
「ほかのチームは、このやり方を批判しながら隠れてドライバーをひいきしているんだ」
このモンテゼモーロ会長と同じ見解を、チーム代表のドメニカリも述べた。
「マーク・ウェバー(レッドブル)のクルマに何度もトラブルが起きるのはなぜなんだろうね? 答えは簡単、いい結果が出ているドライバー(セバスチャン・ベッテル/レッドブル)にいいパーツが渡るからだ」
「それは普通のことだし、論理的だと思うから私たちも何も言わない」
「ほかのチームのことに口を出すのは好きじゃないけれど、どうやらみんなはフェラーリについていろいろ言うのが好きみたいだ」